ＧＩＧＡスクール広域連携へ初会合　授業・学習観の改革が鍵　文科省・木田アドバイザー講演

（道・道教委 2023-06-02付）

ＧＩＧＡスクール推進協議会初会合

　道教委は５月２３日、道ＧＩＧＡスクール推進協議会の初会合をオンラインで開催した。文部科学省ＤＸ戦略アドバイザー（鹿児島市立学校ＩＣＴ推進センター所長）の木田博氏が講演。教師の授業観と子どもの学習観を変革する必要性を説いた。

　道教委と道内市町村間の広域連携を行うことで本道における学校教育の情報化推進、ＩＣＴ活用教育のサポート体制の強化を図るため初めて開催したもの。５年度は計４回会合を開催し、次回会合は８月上旬ごろの開催を予定している。

　はじめに髙橋宏明ＩＣＴ教育推進課長が「ＩＣＴを活用した教育の充実を図るには、学校を支える体制の構築とＩＣＴ環境の整備が不可欠。会議で共有した情報を今後の取組に役立ててもらえれば」と期待した。

　ＩＣＴ教育推進課の後藤貴志課長補佐が本年度のＧＩＧＡスクール運営支援センター事業の取組やＩＣＴ環境整備に関する地方財政措置について説明した。

　つぎに文部科学省ＤＸ戦略アドバイザーの木田氏が「学校でのＩＣＴ活用教育のために求められる教育委員会の役割・推進体制について」と題して講演。ＧＩＧＡスクール構想のつぎの段階に向けた教育委員会の役割として①教員の情報交換コミュニティーと非同期型教育研修②迅速なトラブル対応やネットワーク管理③教育データの利活用④様々な分野におけるデジタル化の推進―の４点を示した。

　学習ｅポータルの様々な機能も紹介し、個々の児童生徒や学級・学校規模の傾向の把握、自治体レベルの情報共有や施策立案にも寄与する教育データの可能性を強調。「構想実現の鍵は、教師の授業観と子どもの学習観のマインドチェンジ。自立した学びを実現するため、いつでも端末を使えるよう活用を促進し、可能な限り先生から子どもたち自身の管理に変えることも必要」と述べ、各分野のデジタル化に教育委員会が率先して取り組むよう呼びかけた。

　事例発表では、北見市教委総務課の板東渉氏や別海町教委学務・スポーツ課の中平圭氏らＧＩＧＡスクール運営支援センターや学習ｅポータル利活用の実践を紹介。教育ＩＣＴ活用の環境整備へ情報を共有した。

(道・道教委 2023-06-02付)