胆振局　第１回ＥＢＥ協議会　科学的根拠もとに取組を　学力向上の具体的方針明確化

（道・道教委 2023-06-06付）

胆振教育局ＥＢＥ協議会

　【室蘭発】胆振教育局は１日、道教委のエビデンスに基づく資質・能力育成事業のもと、第１回ＥＢＥ協議会を開催した。科学的根拠に基づいた教育活動の必要性や、学力および学習習慣の管内状況等を解説。オンラインで管内全校種の校長ら約１２０人が参加し、協議を通して学力向上等の取組における具体的な方針を明確化した。

　道教委の新規事業“子どもたちの未来を拓く”学びのトランスフォーメーション推進事業の一環となる同事業は、小中高の学力や学習状況の経年変化、校種間の連続性を分析するとともに、北海道チャレンジテストやＣＢＡテストのＣＢＴ化を推進するもの。

　各管内で年３回の実施を予定しているＥＢＥ協議会は、組織的な学力向上等に向けた校内体制の整備、具体的な授業改善の方法などに関して説明・協議し、児童生徒に必要な資質・能力の育成に資することが目的。小・中学校および義務教育学校、高校、特別支援学校の校長らを対象としている。

　この日、胆振局の丸山敏儀教育支援課長は①管内のエビデンスに基づく教育活動の現状②効果的な取組の根拠となるデータ③エビデンスに基づく学力向上の具体的な取組例―の３点を重視して説明。①では、エビデンスについて「万能・絶対的なものとして依存しない」「否定的に捉え、無関係だと決めつけない」ことの重要性を示し、データに基づくことで、より効果的な取組を実施できる可能性が高いとした。

　②では「学習習慣の確立」「主体的・対話的で深い学びの実現」「小・中学校の連携した取組の充実」に向けた実証的なデータを提示し、効果的だと考えられる取組を示した。

　③では、ＰＤＣＡサイクルを回すために、エビデンスに基づく具体策、組織的な実績を確認する指標、児童生徒の変容を見取る指標を設定する必要性を説いた。

　続いて、秦将人義務教育指導監が「学力向上や学習習慣の定着に向けた取組」について説明。「具体の取組と、その取組の成果を見取る指標を定めることが重要」と話した。

　このあと、室蘭清水丘高校の深澤健校長、室蘭市立桜蘭中学校の北野雄介校長、室蘭市立旭ヶ丘小学校の清水卓校長が実践発表。協議では、自校の取組や課題を共有し、具体策や管理職としての方針を明確化した。

(道・道教委 2023-06-06付)