札工高でＩＣＴ建設施工出前授業　最先端の技術知って　ＴＳやＧＮＳＳ測量体験

（学校 2023-06-02付）

札工高出前授業

札幌工業高校（太田潤一校長）で５月３１日、札樽地区測量設計協会と日本建設機械施工協会北海道支部の共催によるＩＣＴ建設施工の出前授業が行われた。同校の土木科２年生５４人が参加し、ＩＣＴ建機映像やトータルステーション（ＴＳ）・衛星測位システム（ＧＮＳＳ）を用いた測量など、最新機器を体験。生徒たちは最先端技術に触れ、建設産業の魅力を実感した。

　出前授業は、前年度で終了した道教委「専門高校フューチャープロジェクト」を学校独自で継続し、人材育成に資する取組の一つに位置付けている。

　最新の測量技術とＩＣＴ建設施工の実践的な講義や実体験を通して、専門的な知識の習得、学習意欲の向上とともに職業観の育成を図り将来の技術者を育てることを目的としている。両協会が共催しての出前授業は、昨年に続いて２年目となる。

　当日は、（株）エル技術コンサルタント（深見実男社長）や（株）ハイデックス・和島（和島英貴社長）などの技術者が講師となり、ＴＳ・ＧＮＳＳ測量班、ＩＣＴ建機映像班の２つに分かれて授業を行った。

　生徒たちは、ＴＳ・ＧＮＳＳの正確性や使いやすさの体験、実際に現場で使われているＩＣＴ建機の操作など、学校の授業では学ぶことのできない、現場の最前線で使われる最新技術を肌で感じた。参加した横浜友也さんは「機器の操作はどれも難しかったが、建設産業に興味が湧いてきた」と感想を述べた。

　講師を務めた和島社長は「最新機器を使うなど、学校の授業では経験できないことをさせてあげたい」「これを機に建設産業に興味を持ってくれればうれしい」と話した。

　同校の川村茂土木科長は「最新機器を使った学習を生徒に教えてあげたいが、学校では難しい。現場の人が授業をしてくれるのはありがたい」と謝意を示した。

(学校 2023-06-02付)