千歳市教委　４年度全国体力等調査　体力合計点　小５男子全国超　中２男子は全国と同等に

（市町村 2023-06-08付）

千歳市教委４年度全国体力等調査（クリックすると拡大表示されます）

　千歳市教委は、４年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を公表した。全国平均と比較すると、体力合計点は、小５男子が上回り、中２男子が同等、小５・中２女子がやや下回った。質問紙調査をみると、全ての校種で平日に「テレビやＤＶＤ、ゲーム機、スマホ、パソコンなどの画面を３時間以上見ている」と回答した割合が高かった一方で「毎日、朝食を食べている」と回答した割合が低かった。市教委は「児童生徒の健やかな体の育成という大きな視点で捉えていく必要がある」との認識を示している。

　調査は、前年４月から７月にかけて実施。市内の小学校１８校の５年生男子４０２人、女子４００人と、中学校９校の２年生男子３５１人、女子３２８人が参加した。

　全国平均を５０・０とするＴ得点の体力合計点は、小５男子が５０・１ポイント、小５女子が４９・９ポイント、中２男子が５０・０ポイント、中２女子が４８・４ポイント。小５男子が０・１ポイント上回り、中２男子が同等だったが、小５、中２女子は下回った。

　種目別では、小５男女共に「握力」「上体起こし」「反復横跳び」「立ち幅跳び」「ソフトボール投げ」の５種目で全国平均を上回った。前年度の記録を上回った種目は、小５男子は「２０㍍シャトルラン」「５０㍍走」など４種目。小５女子は「握力」「反復横跳び」など５種目。

　中２男子は「握力」「上体起こし」「反復横跳び」の３種目で全国平均を上回り「握力」で前年度の記録を上回った。中２女子は「上体起こし」で全国平均を上回り「２０㍍シャトルラン」は全国平均に届かないものの、上昇傾向が続いている。

　全道平均を上回ったのは、小５男子が「握力」「長座体前屈」を除く６種目。小５女子が「上体起こし」「５０㍍走」「立ち幅とび」の３種目。中２男子が「握力」の１種目。中２女子が「２０㍍シャトルラン」の１種目となった。

　体格と肥満度に関する調査結果では、小５男女・中２男子の身長、体重が全国平均を超えた。肥満傾向児の割合は、全道平均より低いが、全国平均より高い傾向にあった。中２女子は、身長が全国平均を上回ったが、体重は下回った。肥満傾向児の割合は全道・全国平均より低い結果となった。

　児童生徒質問紙調査では、小５・中２男女共に、平日に運動やスポーツをする時間と１週間の総運動時間が全国平均を上回った。運動が「好き」「やや好き」と回答した割合は、小５男子が３年ぶり、小５女子と中２男子が４年ぶりに全国平均より高く、中２女子は全国平均より高い状況を維持している。

　一方で、小５・中２男女共に、平日に「テレビやＤＶＤ、ゲーム機、スマホ、パソコンなどの画面を３時間以上見ている」と回答した割合が全国平均よりも３・６ポイント以上高く、「毎日、朝食を食べている」と回答した割合は３・４ポイント以上低い状況となっている。

　学校質問紙調査では、ほとんどの市内小・中学校が「授業の目標を児童に示す活動を取り入れている」「授業で学習したことを振り返る活動を取り入れている」と回答。「体育の授業で児童生徒同士で話し合う活動を取り入れている」と回答した学校の割合は、小・中学校共に１００％だった。

　調査結果を踏まえ、市教委は「実技調査の結果にのみ着目するのではなく、児童生徒の健やかな体の育成という大きな視点で捉えていく必要がある」との認識を示した。今後は、市内全ての小・中学校で全学年に体力テストを実施することやＩＣＴ機器を取り入れた保健体育の授業改善によって、児童生徒の健康を維持増進する。

　また「学校と家庭が共通の認識に立つことが重要」とし、連携して「早寝早起き朝ごはん」の生活習慣定着に重点を置く方針。

(市町村 2023-06-08付)