北竜町　５年度教育行政執行方針　部活動地域移行を検討　教職員の労働環境改善へ

（市町村 2023-06-12付）

有馬教育長

　【岩見沢発】北竜町教委の有馬一志教育長は、第１回定例町議会で５年度教育行政執行方針を説明した。休日の部活動の地域連携・地域移行の在り方などを検討し、教職員の働く環境の改善に取り組む。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育分野について

▽小中の連携と確かな学力の定着

　小学校から中学校までの９年間を一つの学びと捉え、児童生徒の交流や教職員の交流などを推進し、いじめ根絶集会や世界のひまわりなどの行事も連携し中１ギャップをなくすよう努める。

　学力向上対策については、全国学力・学習状況調査などの結果分析による指導の重点化はもとより、中学校の各学期定期テスト期間を小学校でも家庭学習に力を入れる期間とし学習習慣の定着などを図る。

▽教職員の働く環境と子どもたちの教育環境の整備

　休日の部活動の地域連携・地域移行の在り方などを検討し、教職員の働く環境の改善に取り組む。

　子どもたちが安心して通学できるようにスクールバスの更新や学校施設の再編整備に係わる学校の在り方の検討も６年度にかけ２ヵ年で進めていく。

　保護者の負担軽減を図るため入学祝い金事業や給食費無償化、奨学資金制度（コロナ禍による追加資金制度を含む）、さらには修学旅行費助成金交付事業として中学生に続いて、本年度から小学生の修学旅行も保護者負担金を一律１万円とし、差額を町で負担する。

▽ＩＣＴ（情報通信）活用による学びの質の向上

児童生徒に付与された１人１台端末を効果的に活用するため、学習アプリを用いてのＩＣＴ教育の充実を図り、何らかの理由で休んだ児童生徒の新しい学習アイテムとして浸透させる。

　ＩＣＴ機器や電子黒板の活用などの教員研修を推進し、全ての教員が授業支援システムやＡＩ教材などの学習アプリ等を効果的に用いて、学びの質の向上を目指すとともに、学校・家庭を問わず、いつでもどこでも学習できる環境を実現する。

▽ふるさと北竜への愛着と平和教育

　中学校の修学旅行を沖縄に変更し、ひまわりライスの販売体験を通じ郷土愛を育み、さらに戦争や米軍基地問題等についても学習し、平和の尊さと平和を愛する心を育む。

　また、ひまわりの里のせかいのヒマワリの播種から草取りなどの管理を小・中学校の交流事業として検討しさらにひまわりガイドによって、観光のお客さまとのコミュニケーションを通じ、ふるさと愛と育む。

▽豊かな人間性を育む教育の推進

　いじめや不登校・児童虐待への対応については未然防止と早期の対応が重要。案件の積極的な認知と組織的な対応によって対処するとともに学校生活の中では、子どもたちが主体となった取組を進めるよう努める。

▽体力と運動習慣の向上と健康維持

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果分析による指導の重点化を図るとともに、部活動や少年団活動への支援によって運動習慣の定着と健やかな体の育成に努める。

(市町村 2023-06-12付)