医療的ケア実施校校長等会議　要項見直しへ検討開始　手続きの迅速・効率化へ協議

（道・道教委 2023-06-12付）

　道教委は８日に道立特別支援学校における医療的ケア実施校校長等会議を開き、道立学校における医療的ケア実施要項の見直しに向けた検討を開始した。転入学時の引き継ぎ期間の短縮に向けて各校の現状や課題を共有。手続きの迅速化・効率化を進める必要性をあらためて確認した。

　３年９月の医療的ケア児支援法の施行に伴い国・自治体において医療的ケア児やその家族に対する支援の施策の実施が義務化された。小・中学校に通学する医療的ケア児や高校への進学者の増加が見込まれる中、受け入れ体制の整備に苦慮する自治体や学校も多く、医療的ケアの実施体制の充実が課題となっている。

　この日の会議には医療的ケア児を受け入れている道立特別支援学校の管理職約３０人がオンラインで参加した。

　開会に当たり特別支援教育課の山内功課長補佐があいさつ。入学時の引き継ぎ期間短縮を図るため、子どもの安全確保を前提とした上で実施要項の見直しや早期からの手続き開始に取り組む必要があるとし、医療的ケアの実施体制の充実に向け忌憚のない意見を求めた。

　続いて同課の林部直人主任指導主事が本道における医療的ケアの状況やケアの実施手順を説明。保護者の付き添い期間短期化に向けた要項見直しの方向性を示した。

　最後に意見交換を実施。転入学時の手続きの時間短縮に関しては多くの出席者から賛意が寄せられ、医療機関と連携して迅速・効率化に向けた取組が進むよう期待した。

　一方、年度途中で医療的ケア児が増加した場合の対応や看護師の業務過密化を懸念する声もあり、学校への支援を要望した。

(道・道教委 2023-06-12付)