政府　骨太の方針２０２３原案　教員処遇　抜本的に改善　調整額見直しなど制度検討へ

（道・道教委 2023-06-09付）

　政府は７日の第８回経済財政諮問会議で、経済財政運営と改革の基本方針２０２３（骨太の方針）の原案を示した。「令和型の質の高い公教育の再生」を掲げ、教職調整額の見直しや職務の負荷に応じた給与体系の構築など、教員の処遇改善を抜本的に見直す方針を示した。関係省庁と内容を調整した上で、１６日にも閣議決定する予定。

　公教育再生に向けた主な柱は①教職の魅力向上による優れた教員の発掘・確保②ＧＩＧＡスクール構想の推進③安心して柔軟に学べる多様な学びの場の環境整備④高等教育費の負担軽減―の４点。

　不足する教員の確保に向けては「働き方改革の加速化」「処遇改善」「指導・運営体制の充実」「育成支援」を一体的に進め、時間外在校等時間を１ヵ月４５時間以内と定める指針の実効性向上や社会全体の理解醸成、学校や教員の業務適正化を図る。

　教員の処遇改善に向けた制度設計として、一律月給の４％としている教職調整額を見直すとともに、努力する教員が報われるための各種手当を見直すことで職務負荷に応じた給与体系を構築する方針を示した。

　１人１台端末の更新も見据えてＧＩＧＡスクール構想を推進。ＩＣＴの利活用の日常化や情報活用能力の育成、運営支援センターの全国設置の促進や機能強化など、家庭、活用状況、教員の指導力の格差解消を図る。

　チーム学校の考えのもと、不登校特例校、教育支援センター、夜間中学の全国的な設置促進や機能強化を図り、養護教諭の支援、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の配置促進によって相談環境の整備や福祉分野との連携など組織的な早期対応を図る。

　部活動の地域連携・地域移行に向けた環境整備、高等教育費の負担軽減、こども関連業務従事者の性犯罪歴を確認する日本版ＤＢＳの導入、学校給食費の無償化に関する課題整理など改革の方向性を示した。

(道・道教委 2023-06-09付)