日本教育会道支部総会・研修会　前川支部長を再任へ　１２月に全道巡回研究大会

（関係団体 2023-06-20付）

　日本教育会北海道支部は１０日、５年度第４５回総会・研修会をオンラインで開いた。前川洋支部長（元道立教育研究所長）の再任など本年度の役員体制や事業計画を決定。全道巡回研究大会空知大会を１２月１６日にオンライン開催するなど活動計画を決定した。

　冒頭役員選任を行い、副支部長に母体となる９団体の会長を充てた。

　あいさつに立った前川支部長は同支部について「幼・小・中・高・特別支援学校、ＰＴＡなどが交流を深めて研鑚することができる大きな組織。支部会員は３１００人を超え日本教育界で最大の支部となっている」と説明。

　ＩＣＴを活用した情報提供を工夫し、秋に開催する全道巡回研究大会を引き続きオンライン方式で実施する考えを表明。本部主催の学校心理カウンセラー研修講座については熊本市を主会場に対面・オンライン併用のハイブリッド方式で開催することから、積極的な参加を呼びかけた。

　つぎに道教委の倉本博史教育長、札幌市教委の檜田英樹教育長、日本教育会本部の常盤隆専務理事が文書で祝辞を寄せた。

　議事に入り５年度活動計画を決定。全道巡回研究大会空知大会を１２月１６日にオンラインで開催するほか、支部第２回理事研修会を５年２月２０日、ホテルライフォート札幌で開催することを決めた。

　５年度役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽支部長＝前川洋（元道研所長）

▽副支部長＝佐藤公文（道国公立幼稚園・こども園協議会会長）―新、森田智也（道小学校長会会長）―新、森田聖吾（道中学校長会会長）―新、宮澤一（道高校長協会会長）―新、須見千慶（道特別支援学校長会会長）―新、野田隆之（道公立学校教頭会会長）―新、成田豪（道高校教頭・副校長会会長）―新、鴻江康人（道特別支援学校副校長・教頭会会長）―新、岩間淳（道公立学校事務長会会長）

▽事務局長＝大石幸志（元道小学校長会会長）

▽監事＝鈴木貴之（道公立学校事務長会副会長）、堀朋子（道公立学校教頭会監査）

◆ＤＸ時代の公教育の責務強調　特性などに応じた学びへ　文化庁　合田次長が講演

　基調講演では、文化庁次長の合田哲雄氏が「教育ＤＸ時代におけるこれからの学校教育～公教育の機能強化のために」と題して今後の公教育の役割や教育改革の展望を示した。

　合田氏はＳｏｃｉｅｔｙ５・０やデジタル化によって社会が構造的に変化する中、子どもの得手・不得手、特性や関心の違いを前提とした上で、多様な子どもたちの力を引き出す公立学校の役割が一層重要になると強調した。

　また「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実という手段は、個々の特性や関心に応じた学びへの転換が目的」と指摘し、学校制度、教育課程、免許制度、教職員配置などの一体的な見直しとともに、これまでにない発想で公教育への投資を拡充すべきと説いた。

　９年度ごろの改訂が予想される次期学習指導要領の見通しについても説明。４年度に内閣府の総合科学技術・イノベーション会議がまとめた政策パッケージが一つの下地になるとの考えを示し、教育体系、教員免許、教員配置基準などの枠組みの中で教育内容の重点化や教育課程編成の弾力化を検討することの是非について考える必要性に触れた。

(関係団体 2023-06-20付)