札幌市教委 人間尊重の教育推進校 多様な性を窓口に研究 東栄中、北白石中 アイヌ民族 ノホロの丘小など(札幌市 2023-07-04付)
札幌市教委は、5年度「人間尊重の教育」推進事業の研究推進校を決定した。多様な性を窓口とした研究では東栄中学校と北白石中学校の2校、アイヌ民族に関する学習を窓口とした研究ではノホロの丘小学校と星置東小学校の2校を指定した。各研究推進校は、12月27日に開催予定の「人間尊重の教育」フォーラムで実践の成果を発表する。
市教委は4年度、市学校教育の重点の基盤として新たに「人間尊重の教育」を位置付け、“学習活動づくり”“人間関係づくり”“環境づくり”を相互に関連させた取組を通して、子ども一人ひとりが「自分が大切にされている」と実感できる学校づくりを推進していくことを掲げた。
事業はその推進に向けて実施しているもの。取組の一つとして本年度は、研究推進校方式の「多様性に向き合う学校教育の推進」、実践研究会方式の「札幌市の子どもをつなぐ“さっぽろっ子自治的な活動”の推進」の2つの研究を推進する。
多様性に向き合う学校教育の推進では①「多様な性」を窓口に人間尊重の意識を高める研究の推進②「アイヌ民族に関する学習」を窓口に人間尊重の意識を高める研究の推進③「帰国・外国人児童生徒等への支援」を窓口に人間尊重の意識を高める研究の推進―の3つの研究課題を設定している。
①は、東栄中と北白石中の2校を指定。多様な性について、自校の教育活動の在り方や学校施設の利用等の見直し、校内研修等を活用した教職員の意識向上などを推進する。
②は、ノホロの丘小、星置東小の2校を指定。アイヌ民族に関する学習の年間指導計画を作成し、教科等横断的な視点を持って継続的な指導の充実を図り、実践的な学習資料パッケージや教職員向け研修資料の作成などを行う。
新規の研究課題となる③は、日本語巡回指導担当者所属校5校が対象。加配による担当者を中心に、帰国・外国人児童生徒等への支援の在り方について整理するとともに、児童生徒や教職員等が生活習慣、言語の違いを受け入れ、多文化共生への理解を深められるよう、教育課程等の編成上の工夫、巡回校との連携などを図る。
札幌市の子どもをつなぐ“さっぽろっ子自治的な活動”の推進は、生徒会担当教員らで構成する推進委員会、生徒会代表生徒らで構成する子ども運営委員会を設置し、さっぽろっ子宣言「プラスのまほう」に込められた願いの実現に向けた各校の児童会・生徒会における自治的な活動の好事例を募り、表彰する学校を話し合う。
参加校は中央中学校、新琴似中学校、北栄中学校、東白石中学校、厚別南中学校、西岡北中学校、清田中学校、澄川中学校、陵北中学校、稲積中学校の10校となっている。
本年度からは、子ども運営委員会アドバイザーとして市立高校の生徒も参画する。
(札幌市 2023-07-04付)
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