宗谷管内学校等の文科省・道教委指定事業 新しい学びの授業力向上事業 合計で4校指定 宗谷局 文科7、道教委15事業(道・道教委 2023-07-05付)
【稚内発】宗谷教育局は、5年度の道立高校・市町村における文部科学省・道教委の研究指定校をまとめた。本年度は、文科省7事業、道教委15事業。道教委の新規事業「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」では、稚内市立潮見が丘小学校など4校を指定。包括的な学校改善を推進する学校モデルを掲示し、社会に開かれた教育課程の実現を目指す。文科省のユネスコスクールの指定を受けた礼文高校では、他国の学校と交流することで地球規模の諸問題に対処する教育内容の開発に努めていく。
指定事業の概要はつぎのとおり。
◆文科省
▼ユネスコスクール
▽指定先=礼文高
グローバルなネットワークを活用して、世界中の学校と交流し、地球規模の諸問題に若者が対処できるような新しい教育内容や手法を開発する。
▼スクールカウンセラー活用
▽指定先=全ての小・中、道立学校
児童生徒の心理に関して専門的な知識および経験を有する者を配置し、児童生徒へのカウンセリング、教員・保護者へ助言等を行い、児童生徒の心の悩みの深刻化やいじめ・不登校等の問題行動の未然防止、早期発見・早期対応を図る。
▼地域と学校の連携・協働体制構築事業(学校を核とした地域力強化プラン)
▽指定先=稚内市、浜頓別町、中頓別町、枝幸町、豊富町、礼文町、利尻町、利尻富士町、幌延町
地域活性化のための仕組みづくりや、地域の活性化に直結する施策を有機的に組み合わせて、まち全体で地域の将来を担う子どもたちを育成するとともに、地域創成の実現を目指す。
▼スクールソーシャルワーカー活用事業
▽指定先=稚内市、枝幸町
いじめ、不登校、暴力行為、児童虐待など生徒指導上の課題に対応するため、教育分野に関する知識に加え、社会福祉等の専門的な知識・技術を有する者を配置し、関係機関とのネットワークを構築するなど、教育相談体制を整備する。
▼地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業
▽指定先=稚内市、豊富町
学校、家庭、関係機関が連携し、地域社会全体が一体となって、学校や通学路での児童生徒の安全を確保する体制を整備する。
▼スクールヘルスリーダー派遣事業
▽指定先=枝幸町山臼小、稚内市増幌小中
経験豊かな退職養護教諭を養護教諭未配置校へ派遣し、校内での研修や個別の対応が求められる子どもへの対応方法等について教職員に指導を行い、児童生徒が抱える現代的健康課題に適切に対処できる環境の充実を図る。
▼発達障がい支援成果普及事業
▽指定先=枝幸町
教員の発達障がいに関する専門性の向上を図り、発達障がいのある子どもやその保護者への早期からの教育相談や支援体制の充実を図るため、連携推進地域を指定し、取組を道内に普及。発達障がいのある子どもへの切れ目ない一貫した指導や支援の充実を図る。
◆道教委
▼地域医療を支える人づくりプロジェクト事業
▽指定先=稚内高(協力校)
医学部への進学を目指す生徒に対して、地域医療の現状や医師という職業への理解を深める機会を提供し、地域医療を担う使命感を育成するとともに教育課程や指導方法の改善・充実を図ることによって、効果的な学習支援に努め、高校教育全体の活性化に資する。
▼北海道CLASSプロジェクト
▽指定先=豊富高
地域と学校との連携・協働体制を整備し、活動を通じて「まち・ひと・しごと」と「学び」とのつながりづくりによる生徒の資質・能力の育成を図る。
▼高校生ステップアップ・プログラム
▽指定先=未定
いじめや不登校等の未然防止、自殺の予防を図るため、予防的・開発的な視点に基づく生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図る取組を実践および全道の高校への普及を図る。
▼学校教育活動支援事業
▽指定先=市町村教委から申請があった場合、小・中学校に学生ボランティアを派遣
学校、市町村等において放課後・休日・長期休業中等の学習習慣定着の取組を進めるため、学生ボランティアなど学校サポーターを派遣する。
▼子どもの望ましい生活習慣・学習習慣定着研修事業
▽指定先=中頓別町中頓別中
保護者、地域住民、学校および教育委員会等が共通理解を深めるとともに、学力・体力の向上や生活習慣の改善を図る方策の共有、取組の促進を図る。
▼地域人材による家庭教育支援推進事業「地域における家庭教育支援基盤構築事業」
▽指定先=宗谷教育局
全ての保護者が安心して家庭教育を行うことができる支援体制の構築のため、市町村の家庭教育ナビゲーターを含む家庭教育支援者の連携を進め、地域における家庭教育支援の基盤構築に向けた取組の拡充を図る。
▼退職教員等外部人材活用事業
▽指定先=稚内市稚内中央小、稚内市稚内南小、稚内市稚内東小、稚内市潮見が丘小
退職教員や社会人等を講師として配置し、習熟度別少人数指導やチーム・ティーチングを実施することにより、児童生徒の学力向上を図る。
▼学校力向上に関する総合実践事業
▽指定先=稚内市(稚内南小、稚内港小、稚内南中)、浜頓別町(浜頓別小、浜頓別中)、猿払村浅茅野小
全教職員が一つのチームとなって包括的な学校改善を推進する学校モデルを掲示し、社会に開かれた教育課程の実現に向けて学校改善や働き方改革を実施し、その成果を普及・啓発するシステムを構築するとにより、小・中学校の学校力向上を図る。
▼北海道ふるさと教育・観光教育推進事業
▽指定先=稚内市宗谷小(実践校、北方領土)、稚内市宗谷中(協力校、観光)、枝幸町歌登中(協力校、アイヌの人たちの歴史・文化等)
道徳科、総合的な学習の時間、特別活動等において「アイヌの人たちの歴史・文化等」と「北方領土」の学習を取り上げたり、北海道の自然や文化、観光産業等の教育資源を活用したりすることによって、北海道についての理解を深め、郷土に対する愛着や誇りを育むふるさと教育・観光教育の充実を図る。
▼中1ギャップ問題未然防止事業
▽指定先=枝幸町(枝幸小、枝幸中、岡島小、目梨泊小)
小・中学校間の円滑な連携体制を構築し、学習指導と生徒指導を関連付けた教育活動の改善・充実を図ることによって、児童生徒のより良い人間関係を築く力を育成し、不登校児童生徒数の減少などの生徒指導上の諸課題の解決を図るなど、中1ギャップ問題の解消や未然防止を図る。
▼体育専科教員活用事業
▽指定先=本務校(稚内市潮見が丘小、幌延町幌延小)、兼務校(幌延町問寒別小、豊富町豊富小)
専科教員を児童の体力向上に積極的に取り組もうとする小学校等に配置し、学級担任等とのチーム・ティーチングによる指導や授業づくりの支援等を行い、小学校教員の体育に関する指導力の向上や学校全体の体力向上の取組の充実を図る。
▼体育エキスパート教員巡回指導事業
▽指定先=本務校・幌延町問寒別小、兼務校・豊富町豊富小、幌延町幌延小
小学校体育エキスパート教員を配置し、本務校へ児童の体力向上に関し、支援を必要とする複数市町村の小学校を巡回し、チーム・ティーチングによる指導や授業改善に向けた指導助言等を行うことにより、小学校教員の体育の指導力向上および体力向上を図る。
▼働き方改革推進事業
▽指定先=幌延町幌延中(指定校)、稚内市稚内南小(推進校)
「学校における働き方改革北海道アクション・プラン」に掲げる取組を積極的に進めるとともに、好事例の横展開を図り、働き方改革を強力に推進する。
▼新しいかたちの学びの授業力向上推進事業
▽指定先=稚内市(稚内東中、潮見が丘小)、豊富町豊富小、幌延町幌延小
児童生徒の資質・能力の向上に向けて積極的に取り組もうとする複数の小・中学校に1人ずつ新しいかたちの学び推進教員を配置し、教員の授業力向上や学校全体の授業改善に取り組み、その成果の地域全体や管内への普及に取り組む。
▼学校種間連携サポート事業
▽指定先=利尻富士町(鴛泊小、鴛泊中、利尻小、鬼脇中)
中学校区における育成を目指す資質・能力の設定および小・中学校の教職員・保護者・地域住民による共有、小・中学校9年間を通じた教育課程の編成・実施等学校種間連携による教育の質の向上を図る。
(道・道教委 2023-07-05付)
その他の記事( 道・道教委)
道研5年度プロジェクト研究 STEAM教育など 4テーマ推進 新たな学びの教師の姿実現へ
道研は、本年度の機構改正でこれまでの附属情報処理教育センターと附属理科教育センターを含む3部2センターから4部体制に再編。これに伴い、本年度から各部横断的に研究を推進することとし、研究内容...(2023-07-07) 全て読む
飛び立て若き翼 北海道総体2023 全力プレーの思い出に 石狩南高 顔出しパネル製 開幕まで あと16日
全力プレーの記憶の一ページに!―。石狩南高校(原田稔朗校長)コンピュータ部の和田芽依さん(3年)と川原楓香さん(3年)は、石狩市で開かれる5年度全国高校総体(インターハイ)ソフトボール大会...(2023-07-06) 全て読む
本道の安全教育モデル構築へ 子の命守り抜く体制を 道教委 事業推進委員会
道教委は3日、札幌市内の第二水産ビルで第1回道実践的安全教育モデル構築推進委員会を開催した。千歳市教委、喜茂別町教委、恵庭市教委の担当者が今後予定している安全教育の取組を説明。学校と地域が...(2023-07-06) 全て読む
道教委 安全教育モデル地域 恵庭、千歳、喜茂別に 地域連携で安全体制を構築
道教委は道実践的安全教育モデル構築事業の5年度モデル地域として、千歳市(防犯教育)、喜茂別町(交通安全)、恵庭市(防災教育)の3市町を決定した。千歳市は小中連携で防犯教室や児童・生徒会にお...(2023-07-06) 全て読む
渡島局 フロンティア人材推進協 縄文文化 価値醸成へ 南茅部高対象にガイド研修会等
【函館発】渡島教育局は6月28日、渡島フロンティア人材育成事業の第1回推進協議会を南茅部高校で実施した。同校の生徒を対象としたガイド研修会や南茅部地区の協力校が各校の教育課程を共有する交流...(2023-07-06) 全て読む
跳び立て若き翼 北海道総体2023 空手道に咲く努力の花 恵庭北高書道部 選手激励へ作品 開幕まであと17日
花の街・恵庭市では、全国高校総体「空手道」が開催される。予選を勝ち抜いた全国各地から集まる選手たちを激励しようと、恵庭北高校(城戸和彦校長)書道部が満開の花をモチーフに、力強さと華やかさを...(2023-07-05) 全て読む
オホーツク局 いじめ等対策連絡協 早期解決へ支援体制充実 教育相談体制構築など重点に
【網走発】オホーツク教育局は6月30日、いじめ問題等対策連絡協議会をオンライン開催した。協議会構成員や管内市町村教委の生活指導担当者ら約30人が参加。本年度の重点について確認したほか、北見...(2023-07-05) 全て読む
道 子ども応援社会実現へ 庁内に推進本部を新設 7月中に初会合開催予定
道は子ども応援社会の実現に向けて、全庁を挙げて子ども政策全般の総合的な企画、調整、推進を行う「道こども政策推進本部」を庁内に設置した。7月中に第1回会合の開催を予定している。 推進本部...(2023-07-05) 全て読む
インターハイ総合開会式練習会 全国の選手鼓舞しよう 7校400人が演目の流れ確認
5年度全国高校総体(インターハイ)の総合開会式まで3週間を切った3日、札幌市内の北海きたえーるで総合練習会が開かれた。22日の総合開会式に出演する7校の生徒約400人が一堂に会し、式典音楽...(2023-07-05) 全て読む
健康教育推進リーダー育成第1回会合 子の自己肯定感向上へ 望ましい生活習慣定着へ協議
道教委は6月30日、道庁別館で健康教育推進リーダー育成事業第1回ミーティングを開いた。前年度および本年度に指定された健康教育推進リーダーが参加。児童生徒における望ましい生活習慣の定着、自己...(2023-07-05) 全て読む