道教委　安全教育モデル地域　恵庭、千歳、喜茂別に　地域連携で安全体制を構築

（道・道教委 2023-07-06付）

　道教委は道実践的安全教育モデル構築事業の５年度モデル地域として、千歳市（防犯教育）、喜茂別町（交通安全）、恵庭市（防災教育）の３市町を決定した。千歳市は小中連携で防犯教室や児童・生徒会における防犯推進活動を推進。喜茂別町は自転車用ヘルメットの貸与を開始し、公開授業等を通して自転車乗車時の交通安全ルールの習得を目指す取組を進める。恵庭市は関係機関との連携による１日防災学校や地域版避難所運営マニュアルを活用した防災教育の実施を計画している。

　同事業は、防犯教育、交通安全教育、防災教育における指導方法や教育手法の開発・普及、通学時を含めた児童生徒の安全確保体制の構築・普及、専門家による指導助言などを通して実践的安全教育モデルの構築・普及を図るもの。文部科学省の委託を受け平成２７年度から実施している。

　防犯教育のモデル地域となる千歳市では富丘中学校を拠点校として指定し、従来の防犯教育プログラムの改善を視野に入れて防犯体制の構築を目指す取組を進める。中学校区内の小学校３校と連携して防犯教室やＰＴＡ教育研修会を開催するほか、防犯ボランティアの高齢化を踏まえた継続的な安全見守り活動の在り方についても検討する。

　喜茂別町では喜茂別小学校を拠点校として交通安全教育を推進。４月から自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されたことから、自転車の交通安全ルール習得とヘルメット着用率の向上を目標に掲げた。町の財政も活用して児童生徒用ヘルメットを購入・貸与するほか、地域住民対象の研修会を開催するなど、学校とコミュニティ・スクールの両輪で取組を進める。

　恵庭市では恵庭中学校を拠点校に指定。同校はこれまでも、胆振東部地震を契機として作成した地域版避難所運営マニュアルを活用した１日防災学校を継続的に実施しており、隣接する柏小学校と連携して取組を開始する。

　また、市消防本部の協力による救命講習の実施や、小・中学校間での危機管理マニュアルの情報共有などを予定している。

　道教委は専門的知見を有する有識者らを学校安全アドバイザーとして委嘱し、連携する市町村教委や学校に派遣。各モデル地域の中核教員が主体となり、指導案の作成や授業実践に取り組む。

　各地域の取組や改善策は、６年１月に開催予定の第２回安全教育モデル構築推進委員会で報告する。

(道・道教委 2023-07-06付)