札幌新琴似小　ダイコン種植え　早く大きく育ってね　食育通じ地域の名産等学習

（札幌市 2023-07-28付）

　札幌市立新琴似小学校（永井智子校長）５年生は１８日、新琴似大根の種植えに励んだ。食育を通じて、地域の歴史や名産を学習し、地域への誇りや愛着を育む取組。９月下旬の収穫に向けて、ダイコンの成長を願った。

　総合的な学習の時間「すごいぞ！ぼくらの新琴似」として、地元に根差した食育について学習し、地域への誇りや愛着を養う授業の一環。ことしで９年目を迎える。

　この日は、５年生１１８人が学級ごとにＦＡＲＭむらたを訪問。代表を務める村田拓一さんがダイコンを植える際の注意点やダイコンの成長に関する実験を行うことを説明した。

　実験は、畑内の軟らかい土とプラスチック製フレームで固めた硬めの土の両方でダイコンを栽培し、その出来の差を確認するもの。児童たちに「ダイコンの芽が腐ってならない」「曲がったダイコンができる」「ひびが入ったダイコンができる」の３つの選択肢を提示して、どのようなダイコンができるか予想するよう呼びかけた。収穫の際に、実際の育ち方を検証する。

　畑では、村田さんが事前に引いたガイド線に沿って種まきに挑戦。新琴似で最も広く栽培された品種「宮重大根」を植えた。約１㌢の深さの穴に、種を２粒程度植え、土を押し固めた。４畝に６０株を施した。

　児童たちは、班ごとに野菜やキャラクター、成長への期待のメッセージを描いた手作りの看板を道路に向かって掲示し、立派に生育することを願った。

　村田さんは農場を案内し、育てている野菜を紹介した。スイカやネギ、ジャガイモなど約３０種類を栽培しているという。間引きや雑草取りの必要性やハチなどの昆虫が受粉を媒介していること、無農薬を心がけていることなど、農家ならではの経験談を語った。カボチャは前年秋に畑に置いていると種子が落ち、その場で発芽したことを聞くと、児童たちは大きな声で「すごい」と反応した。

　村田さんは、販売規格から外れた野菜は廃棄になることを伝え「給食は食べられる量を食べて残さないで」と呼びかけた。また家庭でも「地元の食材をたくさん食べて」と話した。

　今後は、８月に中間調査として成長の度合いを観察する。９月下旬に収穫し学校給食で味わう予定。

(札幌市 2023-07-28付)