札幌市教委　ＣＳを学ぶ会　導入に向け不安を解消　マイスターらと熟議体験

（札幌市 2023-07-31付）

　札幌市教委は２６日、市内で「ＣＳマイスターからコミュニティ・スクールを学ぶ会」を開催した。各校の管理職、小中一貫した教育の実務担当者ら約５０人が参加し、北海道科学大学の出口寿久教授を含む５人のＣＳマイスターと熟議を体験。ＣＳの意義について理解を深め、今後の導入に向けて不安の解消を図った。

　開会あいさつに立った長谷川正人学校教育部長は、ＣＳを導入する上で大切にしてほしいこととして「これまでの積み上げを土台として、少しずつ行けるところまで進んでいこう」と示した。

　これまでも大切にしてきた家庭や地域と共にある学校づくりを、ＣＳの仕組みを利用してパートナー校間で再構築していくものであり「決してゼロからの出発ではない」と強調した。

　また「ＣＳは時間をかけて育てていくもの。その原動力になるものが“一緒になって考えること”だと思う」と述べ、今回の会が「ＣＳについて一緒になって考える火種になってほしい」と期待した。

　つぎに、市教委の担当者がＣＳの意義や現状について説明したほか、出口教授が講演した。

　出口教授は、ＣＳの概要、先進地の取組、地域学校協働活動との一体的な推進などについて説明。地域学校協働活動や地域づくりに取り組む大人の姿を見て育った子どもたちが、やがて地域に貢献したいという思いを抱くようになり「持続可能な地域づくりにつながっていくのでは」と述べた。

　ＣＳマイスターとの座談会に移り、「コミュニティ・スクールはさっぽろっ子にとって本当に必要なのか」をテーマに熟議。各グループに１人ＣＳマイスターが配置され、熟議の進め方やＣＳの目指すものなどについてアドバイスした。

　参加者は、地域人材の掘り起こし、同僚職員と意識を共有するためにどのように説明すべきか、負担軽減につながるのかなど、様々な意見を交流した。

(札幌市 2023-07-31付)