応急処置の大切さ学ぶ　札幌みどり小でＡＥＤ講習会

（札幌市 2023-07-31付）

　札幌市立みどり小学校（里館大校長）は２０日、北海道コンサドーレ札幌と豊平区が連携して行う「小学生向けＡＥＤ講習会」を実施した。同区での開催は初めて。日本ライフライン（株）ＢＬＳ一次救命処置インストラクターの鈴木瞳氏がＡＥＤについて説明し応急処置の重要性を確認したほか、ＡＥＤの使用と胸骨圧迫を実際に体験し、理解を深めた。

　事業は、道コンサドーレ札幌と同区が連携して行ったもの。道コンサドーレ札幌はこれまでも多くの場所でＡＥＤ講習会を実施し、啓発活動を行ってきた。今回、講習会の募集をかけたところ、同校が選ばれた。

　はじめに、コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテンの河合竜二氏が「実際に、チームメイトが倒れて亡くなったことがある。使い方の普及をしていきたい」と話した。

　続いて、同社の鈴木一次救命処置インストラクターがＡＥＤの意義や使用方法について説明。年間の突然死の内訳で最も多いのが心臓突然死として、ＡＥＤや心臓マッサージの重要性を説いた。

　ＡＥＤの操作方法と、胸骨圧迫の方法について説明したあと、体験を通して理解を深めた。４、５人程度のグループに分かれて実施。それぞれのグループに同社のインストラクターや河合氏らがついた。

　インストラクターらは児童に胸骨圧迫について「膝を立てた方がうまく力が入るよ」「コミュニケーションを取って交代しよう」と声をかけた。児童らは同級生に向けて「頑張れ」などと励まし合って取り組んだ。

　新澤一修教頭は「これから夏休みに入る。長期休暇中に事故などが起こる場合もあるので、命について考える機会になれば」と話した。

(札幌市 2023-07-31付)