札幌市 もみじ台まちづくり指針案　旧もみじ台南中跡活用 地域意向踏まえ　義務教育学校新設計画など

（札幌市 2023-08-08付）

もみじ台地区の土地利用再編イメージ（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市は、もみじ台地域まちづくり指針案をまとめ、将来的な土地利用の再編を見据えたまちづくりの方向性を示した。市立もみじの森小学校、もみじの丘小学校、もみじ台中学校を統合し、義務教育学校を新設する計画や、旧もみじ台南中学校跡地の活用を地域意向を踏まえながら検討することを盛り込んだ。本年度中に策定する。

　４日に開いた第４回指針検討委員会で示した。

　同地区は市営住宅の約２割を占める１４６棟が集中しているが、築５０年が経過したものもあり、約２割が空き室となっている。また、人口減少も進み、６５歳以上の高齢者の割合が４９・２％と市内８６地区で最も高い。

　少子化に伴い小学校は４校から２校に減り、中学校は前年度に１校閉校し、１校となった。こうした状況を踏まえ、昨年３月から、土地利用再編の方向性を定める指針策定に向けた議論を始めた。

　素案では①若い世代をはじめとした様々な世代が住みたくなるまち②にぎわいにあふれ新たな交流が生まれるまち③豊かな住環境を維持し、安心して快適に住み続けられるまち―の３点を目標に掲げた。

　地区を３エリアに分類し、新さっぽろに隣接する地域を「活力・共生エリア」、もみじ台ショッピングセンターや公園がある中心部を「にぎわい交流エリア」、地区の南側を閑静な住環境を維持する「安心・快適な居住エリア」とした。

　義務教育学校の設置候補地には、にぎわい交流エリアに位置する、市営もみじ台団地Ｅ１～６号棟（もみじ台東１丁目）を挙げた。地域交流拠点のもみじ台管理センターや児童会館の機能を集約することも視野に入れている。近隣のＩＴ・バイオ産業の研究開発拠点「テクノパーク」との連携した学習も想定している。

　安心・快適な居住エリアに位置する４年３月に閉校したもみじ台南中の解体後跡地について、地域の意向を踏まえながら検討することも盛り込んだ。

　パブリックコメントを経て、本年度中に策定する予定。

(札幌市 2023-08-08付)