文科省　公立学校施設改修状況　道内小中　耐震化率９９・１％　耐震性なし４２棟　全国最多

（道・道教委 2023-08-09付）

管内別公立小・中学校の校舎等耐震化状況（クリックすると拡大表示されます）

　文部科学省は８日、公立学校施設の耐震改修状況調査結果を公表した。４月１日現在の道内公立小・中学校（札幌市を含む）の校舎等の耐震化率は９９・１％で前年度同期と比べ０・４ポイント上昇したが、全国平均の９９・８％を下回った。管内別では７管内で１００％となった一方、耐震性のない棟数は４２棟と全都道府県で最も多い。

　調査は公立学校施設の早期耐震化を促進するため平成１４年度から毎年度実施、公表しているもの。

　道内公立小・中学校の非木造校舎および屋内体育館を合わせた４５９１棟のうち、耐震性がないと判断された建物は１８校４２棟。耐震化率１００％未満の市町村は１１市町村で、うち小樽市、根室市は５年度、天塩町、利尻町は６年度、旭川市、士別市、稚内市、羽幌町は７年度の耐震化完了を見込んでいる。

　高校の耐震化率は増減なしの９８・３％で全国平均を１・３ポイント下回る。幼稚園は９１・７％、特別支援学校は１００％だった。

　屋内運動場等におけるつり天井・照明器具・バスケットゴールの落下防止対策の実施率をみると、幼稚園が１００％、小・中学校が９９・３％、高校が９９・８％、特別支援学校が１００％。

　屋体等における非構造部材の耐震点検の実施率は幼稚園が９８・３％、小・中学校、高校、特別支援学校がいずれも１００％。耐震対策実施率は幼稚園が９４・８％、小・中学校が９２・３％、高校が９９・５％、特別支援学校が１００％となっている。

　全国的に校舎等の耐震化が遅れている要因について文科省は、児童生徒数減少に伴う学校の統廃合の住民合意に時間を要すること、他の事業を優先的に進めざるを得ないなどの状況があると分析。対策未実施の設置者において早期に対策を完了するよう求めている。

(道・道教委 2023-08-09付)