道教委と道小、道中、道公教 主体的学びへ 研修観転換を 新研修制度充実に向け協議
(道・道教委 2023-08-10付)

道教委と3団体が意見交換会
道教委と3団体が意見交換会

 道教委と道小学校長会(森田智也会長)、道中学校長会(森田聖吾会長)、道公立学校教頭会(野田隆之会長)は7日、札幌市内の道第二水産ビルで「教員の新たな研修制度による教員の資質向上と学校経営」をテーマに意見交換会を開催した。道教委の幹部や3団体の役員計50人が参加。新たな研修制度の現状や課題を共有し、今後の取組の充実に向けて意見を交わした。

 道教委と3団体が学校の状況を共有して意見を交換する機会を設けるために例年開催しているもの。

 道教委から倉本博史教育長や北村英則教育部長ら幹部職員9人、道小、道中、道公教から会長、副会長、事務局役員ら41人が参加した。

 会議は川端香代子学校教育局長が司会を務め進行。はじめに道小の森田会長が対話に基づく受講奨励による新たな研修制度の意義を踏まえ「共に汗をかきながら北海道の教育を少しでも発展させて支えていきたい」と決意を示し、制度活用による改善点を含めた交流となるよう期待した。

 続いて各校長から新たな研修制度の現状を報告。「学校経営の方向性や研修の意識を確認するきっかけとして非常に有効」「管理職候補者を育成する働きかけとして効果的」などの意見があった。

 また、同僚性のもとで教職員同士の学び合いを充実させるため、校内研修の重要性をあらためて確認。主体性を重視する研修観の転換や、教職員の心理的安全性を確保する管理職の役割を示した。

 一方、特別支援教育の専門性向上が求められる中、特に中核となる特別支援学級担当教員の資質・能力を高めていく必要性や、研修の参加や個別面談を行う時間の確保などの課題を提起した。

 道中の森田会長は、教育委員会主催の研修のみならず、研究団体の主催研修や校内研修など多様な機会を教職員の主体的な学びにつなげる重要性を強調。改定版北海道教員育成指標の思いやねらいを受講奨励に生かしていく考えを示し「今後もベクトルを共有し、北海道教育の充実に努めていきたい」と述べた。

 最後に倉本教育長は、教員自身が学び続ける環境を構築する重要性を踏まえ「今回の意見をもとにわれわれができることをあらためて考え、校長会、教頭会の皆さんと力を合わせて取り組んでいきたい」と締めくくった。

 意見交換後にはホテルポールスター札幌で道小、道中、道公教共催による各課懇談会を実施。「個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実」「危機管理と生徒指導」「教職員のキャリア形成に向けた資質・能力の向上」の3分科会に分かれて協議した。

 このうち第1分科会では、GIGAスクール構想の進捗状況や今後の課題、個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実など4本の提言をもとに意見を交わした。

(道・道教委 2023-08-10付)

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