道教委が教員育成協議会 新たな教師学びの姿実現へ 組織的な課題解決で資質向上
(道・道教委 2023-08-16付)

道教委・教員育成協議会(2)
道教委・教員育成協議会

 道教委は2日、第1回北海道教員育成協議会を開催した。教員の主体的な学びを促進するための取組や育成指標の活用促進に向けた取組などをテーマに意見を交換。委員からは、学校現場での組織的な課題解決を通して教員の資質向上を図ることや、大学教育において学校体験を一層重視することの重要性が指摘された。

 教員育成指標の策定や指標に基づく教員等の資質向上に関して協議するもので、5年度第1回協議会には、大学、市町村教委、校長会、PTA関係者ら委員14人が出席した。

 開会に当たり川端香代子学校教育局長があいさつ。3月に改訂した北海道における教員育成指標に基づき、道内教育関係者がこれまで以上に教員育成の目標を共有し、教員の養成、採用、研修の取組を一体的に推進する必要があるとし「北海道の教員一人ひとりが生き生きと学び、魅力ある教員として成長していくために忌憚のない意見を」と求めた。

 議事に入り、冒頭、道教委が教員向けの研修サポートツールなど教員の育成や草の根教育実習などの教職の魅力啓発の取組を説明した。

 続いて①教員育成指標の活用方策②教員の主体的な学びの促進に向けた取組③教員養成大学での学びの在り方④子ども・保護者にとって魅力ある教員―をテーマに協議。教員育成指標の活用に向けて学校関係者は「改訂当初の共通理解の取組が重要。管理職が教員との対話の中で育成指標を示しながら必要な研修を共に考えたり、指標に基づいて校内研修のテーマを設定したりすることが考えられる」と意見した。

 また、教員同士の実践交流やICTに関わる校内研修の充実、それらを促進する管理職のマネジメントなど、日常の教育活動の充実に直結する現場の学びの重要性も指摘された。

 大学の関係者からは「教育実習のような学校現場での学びを分散化し、早期から繰り返し学校体験を行うことが重要」との考えが示された。

 保護者の立場からは「子どもの学びを支援する伴走者として、いつも子どもたちと一緒にいて、子どもと向き合うことを大切にする教員を育成してほしい」と望む声があった。

 また、委員から道教委に対して「教員の主体的な学びを支援するため、ニーズに的確に対応した研修講座や研修コンテンツを提供してほしい」との要望があった。

(道・道教委 2023-08-16付)

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