障がい者の生涯学習を推進 道教委 モデル事業継続 人材育成へ新研修 10月開始
(道・道教委 2023-08-16付)

 道教委は本年度、文部科学省の委託を受け、障害者の生涯学習支援体制構築モデル事業を実施する。2~4年度に実施した事業成果をもとに、8つの柱を設定して事業を展開。多様な主体の連携による生涯学習プログラムの実施や、障がい者の学びを支援する人材育成に向けたオンライン研修の開催などを計画しており、地域全体で障がい者における生涯学習への理解促進や機運の醸成を図る。

 同事業は、都道府県・指定都市が中心となって大学、特別支援学校、社会福祉法人、地元企業等が参画するコンソーシアムを構築し、学びの場の拡大を図る人材育成モデルを開発・実証するもの。

 道教委は2年度から3年間、「障害者の生涯学習コンソーシアム構成事業」を実施。大学等の高等教育機関や企業などの関係機関と連携してコンソーシアムを形成・運営し、学校卒業後における障がい者の学びの場の整備・拡充を協議したほか、学習ニーズを捉えた多様な学習プログラムの開発や調査研究に取り組んできた。

 本年度は既存事業をリニューアルし、「生涯学習プログラムを実施する多様な実施団体に対する支援」「地域における関係団体、支援者、障がい者本人等が参加するコンファレンス」「障がい者の学びを支援する人材の育成に資する研修」など8つの柱を設定して取組を展開する。

 障がい者の学びを支援する人材育成に向けては、10~12月に「障がい者の学びの支援入門講座」を新たに実施。現代的な意義、持続的な学びと余暇活動の充実、地域と連携したウェルビーイングの実現に向けて研修を深める。

 また、多様な主体の連携による学習プログラム構築事業を展開。空知・石狩・後志・オホーツク・釧路の5管内とネイパル足寄を選定し、市町村教委と地域団体、スポーツ団体と福祉団体など多様な枠組みで学習プログラムを実施し、成果を先行モデルとして発信する。

 このほか、地域における関係団体、支援者、障がい者本人が参加する共生社会コンファレンスin北海道を6年2月に開催する予定で、企画段階から障がい者本人が参加する内容を想定している。

 事業推進に当たって、関係機関が参画する地域連携コンソーシアム会議はオンラインで年3回の開催を予定。3日の第1回会議で本年度の事業概要を説明し取組のスタートを切った。

 第2回会議は11月に開催を予定し、先進地の視察報告をもとに、社会教育施設における障がい者の受け入れ体制構築に向けて意見を交わす。来年2月の第3回会議で次年度以降の取組を検討する予定だ。

(道・道教委 2023-08-16付)

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