北数教札幌支部 夏の学習会　子が本気になる授業を　新学期の授業改善へ１１７人研鑚

（札幌市 2023-08-10付）

北数教札幌支部夏の学習会

　道算数数学教育会（北数教）小学校部会札幌支部（太田智子支部長）は７月３１日、豊平小学校で夏の学習会「新学期に役立つ！“子どもが算数の世界を広げる”授業ワークショップ」を開催した。「子どもが思わず本気になる授業展開」などのテーマに関するワークショップを展開。会員以外を含む市内小学校の教諭ら１１７人が参加し、２学期以降の授業実践に役立てようと研鑚を積んだ。

　同支部では、研究の重点に「数学的に問う力を発揮し、算数の世界を広げる授業の創造」を掲げるとともに、授業づくりの観点「数学的に問うことから生まれる問い」「算数の世界を広げるつながり」の２点を大切にして研究を推進している。

　今回は、２学期以降の授業実践などに役立ててもらおうと、研究部員が講師となってテーマ別、学年別のワークショップを展開した。

　前半は①子どもの心をつかむ教材②子どもが思わず本気になる授業展開③子ども同士の学び合いを生む教師の関わり―の３つのテーマに関するワークショップを実施。参加者は、この中から２つのテーマを選択して研修に臨んだ。

　このうち、②のワークショップは道教育大学附属札幌小学校の三塚聡教諭、幌東小学校の藤川竜輔教諭が講師を務めた。

　三塚教諭は、問題を提示したあと、答えを問うのではなく「どこを見たか」を問い、児童がどのように見方・考え方を働かせたかに着目していると説明。さらに「どうしてここを見たと思う？」と投げかけることで「児童が互いの考えを読み合う中で、どの子も“本気”になれる風土ができる」とした。

　また、子どもの「本気」に寄り添うためのポイントとして「シンプルでどの子にも働きかけられる問題設定」「自己決定の場と自己表出の場の保障」「子どもが働かせる見方・考え方、結末の想定」の３点を示した。

　このあと、２学期に取り組む単元の授業づくりに関する学年別ワークショップを行った。

(札幌市 2023-08-10付)