札幌市立小　国の専科指導教員加配　英語　１３人増７８人に　教育の質向上、働き方改革へ

（札幌市 2023-08-21付）

札幌市の小学校専科指導教員の加配状況（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は市内小学校における国の専科指導教員の加配状況をまとめた。５年度の小学校専科指導教員（英語）は前年度比１３人増の７８人。小学校専科指導（従来分・発展的見直し分）を除いた、各加配事項において増加傾向が続いている。今後は、小学校高学年における専科指導を推進し、教育の質の向上や教員の持ちコマ数軽減による働き方改革を推進する方針。

　文部科学省による小学校における専科指導教員の加配は平成２４年度から開始。令和４年度からは小学校高学年における教科担任制が導入された。

　市教委は平成２８年度から国の加配を活用し、小学校に英語専門教師を配置している。小学生が英語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、発達段階に応じたコミュニケーション能力を身に付けることができるようにすることを目的に、英語専科指導教員が複数校で巡回指導を実施している。

　小学校専科指導教員（英語）については、本年度の加配定数は、前年度より１３人増えて７８人となった。過去５年間で６０人以上に増員している。

　小学校専科指導（従来分・発展的見直し分）は、特定の教科等を専門的に指導する専科教員を配置し、小学校高学年の学級担任の負担軽減を図るとともに、当該教科等の専門的な指導を充実させる学校に配置するもの。４年度から５年度にかけては、教科担任制推進分への振り替え等によって、加配人数は９人減少した。

　小学校専科指導（教科担任制推進分）は、優先教科（理科および体育）を専門的に指導する専科教員を配置し、小学校高学年の学級担任の負担軽減を図るとともに、当該教科等の専門的な指導を充実させる学校に配置するもの。国の加配新設に伴い、４年度から配置を開始し、５年度は７人増えた。

　小学校専科指導（小中一貫教育への支援）は、対象教科（英語、理科または体育）について、中学校の教員がパートナー校（小学校）の主に高学年の専科指導を担い、専門的かつきめ細かな指導を行うほか、小中一貫した教育課程の編成・実施、小・中学校の共同の行事・取組の実施等、義務教育９年間を見通した小中連携の取組に積極的に取り組む学校に配置するもの。本年度は、新規に７人が配置された。

　今後、市教委では、小学校高学年における専科指導の推進を図り、教育の質の向上や教員の持ちコマ数軽減による学校の働き方改革を推進する方針。

(札幌市 2023-08-21付)