日高地区校長会・教頭会合同研修会　個性や長所を生かして　採用・昇任者の資質向上へ

（関係団体 2023-08-23付）

日高校長会・教頭会合同研修会

　【苫小牧発】日高地区校長会（品田和輝会長）と日高地区教頭会（吉田貴弘会長）は９日、新ひだか町公民館で５年度採用校長・昇任教頭合同研修会を開催した。日高教育局の熊谷誠義務教育指導監の講話や研究協議を通し、管理職としての資質向上を図った。熊谷氏は「トップダウンではなく信頼関係を築いて」「教員の長所や個性を生かしてほしい」などとアドバイスした。

　新採用校長・昇任教頭を対象に、管内の教育事情や教育課題について研修を深め、今後の学校経営・学校運営に資することが目的。

　本年度の採用校長４人、昇任教頭３人と校長会・教頭会役員約２０人が参加した。

　冒頭、品田会長があいさつ。「皆さんはこの４ヵ月、新しい立ち位置でアフターコロナの学びや１人１台端末の活用、生徒指導などについて、つぎからつぎと判断に迫られ、責任の重さを実感していると思う」と労をねぎらった上で「本日は熊谷義務教育指導監に管理職のあるべき姿を講話いただき、その後の協議では抱えている悩みを共に考えていきたい。ぜひ課題解決の糸口をつかみ、学校経営・運営に結び付けてほしい」と期待した。

　続いて熊谷義務教育指導監が「管理職に求められる資質・能力」と題し講話。リーダーシップやマネジメント、目指す管理職像などについて述べた。

　リーダーシップについては「トップダウンで従わせるのではなく、信頼関係を築き自ら従ってくれるようにすること」、マネジメントについては「冷静かつ適切な判断と意思決定が必要。経験則ではなく、法令や通知、ガイドラインなどしっかりした判断軸があること」「教員育成指標を読み解くと、画一的な教員は求めていない。長所や個性を生かしてほしい」などと述べた。

　また、目指す管理職像については具体的に「教頭任せにせず、難しい案件は方向性を示してあげること」「苦情対応は出どころを見極め、教頭が手に負えないようであれば最初から校長が出ること」などとアドバイスした。

　また自らの管理職経験を振り返り「人間はミスするもの。人は疑わないが仕事の精度は疑い正確に」「子どもを大切にしない言葉や行動には厳しく対処すること」「校長は毎日１回は教室を巡回し、経営ビジョンが浸透しているか確認してほしい」などと述べ、最後に「忙しい、慌ただしいは心を亡くす、心が荒れると書く。そうならないように注意してほしい」とエールを送った。

　このあと部会別に研究協議。校長会部会は「学校経営上の課題について」、教頭会部会は「学校運営上の課題について」をテーマにそれぞれ協議を行った。

(関係団体 2023-08-23付)