道生総連　全道夏季研修会　興味・関心引く授業を　大会へ指導案検討、実践発表

（関係団体 2023-08-23付）

道生総連・全道夏季研修会

　道生活科・総合的な学習教育連盟（道生総連、熊谷雅史委員長）は７月下旬、ホテルライフォート札幌を主会場に第３１回全道夏季研修会をハイブリッドで開催した。１０月の全道大会に向けた指導案検討や後志地区の教員による実践発表などを通して、児童生徒の興味・関心を引き出す授業の在り方について研鑚を積んだ。

　全道夏季研修会は、札幌市生活科・総合的な学習教育連盟（森田智也委員長）と後志生活科・総合的な学習研究協議会（山下秀一会長）による共催。

　熊谷委員長、山下会長のあいさつに続き、ことし１０月に札幌市内で開かれる全道大会に向けて、指導案検討に取り組んだ。

　生活科部会では、札幌市立円山小学校の大嶋悠基教諭が２年生「目指せ！生き物はかせ～動植物の飼育・栽培」を、総合部会では同校の竹次奈央教諭が６年生「なんだろう、なんだろう～実社会で働く人々の姿と自己の将来」を公開することを確認。それぞれの部会でより良い授業構成の在り方について考え合った。

　実践発表では、倶知安町立倶知安小学校の福一紀教諭が「“日常”と“たい”を大切にした生活科・町探検の授業実践」、黒松内町立黒松内小学校の土岐龍大教諭が「総合的な学習の時間～小中連携の取組事例」をテーマにそれぞれ登壇した。

　福教諭は、生活科「まちたんけん」の実践をもとに、子どもたちの「行ってみたい」「やってみたい」「聞いてみたい」といった、主体的に学びに向かう「～たい」を生むための導入や探検、交流の場面などを紹介。参加者は、１回目の探検から２回目に向かう際の子どもの思いや願いの醸成の仕方、教師の関わりについて意見交流した。

　土岐教諭は、町の小中連携の一環で行われている「ブナ学習」の実践を紹介した。地域学習とキャリア教育を関連付けながら学びをつなげるため、児童生徒一人ひとりの興味・関心や実態に応じた展開を重視していることを解説。コミュニティ・スクールとの関連、年間計画や学びの系統表に基づいた小中連携の在り方などを報告した。

　このあと、文部科学省初等中等教育局の齋藤博伸教科調査官が「生活科と総合的な学習の時間の充実と期待」と題して講演した。

　幼保小の架け橋プログラムのねらいや、生活科と総合的な学習の時間が果たす役割などを整理。全国の幼稚園や中学校における実践例をもとに、他教科との関連に触れながら単元の評価基準の設定、学習評価の進め方、児童生徒の振り返りなどのポイントを確認した。

(関係団体 2023-08-23付)