オホーツク管内教頭会が研究大会　未来拓く力育む学校へ　講演や分科会通して研鑚

（関係団体 2023-08-23付）

オホーツク管内教頭会研究大会

　【網走発】オホーツク管内教頭会（酒井宏昭会長）は８日、北見市内のホテル黒部で第５１回研究大会を開いた。研究主題「未来を切り拓く力を育む魅力ある学校づくり」、サブテーマ「夢と志をもち未来を切り拓く力を育む活力ある学校づくりの推進」のもと、各分科会での研究協議などを実施。３ヵ年計画の初年度として、研修計画の立案や実態把握、問題点の明確化などに向けて協議を深めた。　同会は、全国公立学校教頭会の第１３期全国統一研究主題「未来を切り拓く力を育む　魅力ある学校づくり」、道公立学校教頭会の第１６次３ヵ年継続研究サブテーマ「夢と志をもち未来を切り拓く力を育む　活力ある学校づくりの推進」のもと、本年度から３ヵ年継続研究を推進していく。

　開会あいさつに立った酒井会長は、本年度が道公教第１６次３ヵ年継続研究の初年度であることに触れた上で「一人ひとりの教頭が自校の取組や成果を活発に交流し合う中で、各学校やブロック・市町村教頭会の実践から学ぶとともに、オホーツク教育局をはじめ、各市町村教委や管内校長会の指導助言を受けることで研究を一段と深めていけたら」と大会の成果に期待を寄せた。

　続いて、オホーツク教育局の高橋和孝次長が「教頭の資質向上に向けて」と題して講演。必要とされる資質・能力の中で“教職員や保護者・地域等と向き合う時間の確保”および“課題を把握する力”の２点について説明した。

　時間の確保に向けた取組について「教員個人の業務効率化に加えて、学校全体および地域などとも連携して業務改善を図っていく必要がある」とし、教員が担わなくても良い業務の“外部化”や特定の教員・時期に集中している業務の“平準化”の観点から、それぞれの学校が取り組むことができる内容について考えてもらうよう呼びかけた。

　このあと、５分科会に分かれて研究協議。第１～４分科会では、共通課題「教職員の専門性に関する課題」と、各ブロック（網走、紋別、遠軽、北見）が設定した課題の解決に向け担当者が提言した。

　特別分科会では、オホーツク局の田中智則教育支援課長が「学校運営に関する今日的な課題」と題して講演。新たな研修制度を活用した人材育成、学校における危機管理について解説した。

　人材育成については、教員の主体的な学びを促すために本年度から導入された“研修履歴を活用した受講奨励”について説明。教員への受講奨励は、教員の意欲・主体性を尊重するために“対話に基づいて行うもの”であることを強調。また、学校の状況に応じて受講奨励の役割を分担することや、実施時期や活用する資料（自己診断シートなど）を工夫することなどを勧めた。

　第１～４分科会の概要および提言者はつぎのとおり。

＝敬称略＝

▼第１分科会

▽共通課題＝堀航（斜里町知床ウトロ）

　教頭のリーダーシップによる教職員の成長と学校運営への積極的な関与の促進～教職員の資質・能力の伸長、学校運営参画意識を高めるための教頭の関わり

▽ブロック課題（組織運営に関する課題）＝村田基知（小清水町小清水中）

　組織マネジメントを意識した学校運営と教頭の関わり、異校種連携を踏まえた学校運営について

▼第２分科会

▽共通課題＝神林聖（滝上町滝上中）

　教職員の協働体制の構築と、保護者・地域との連携による社会に開かれた教育課程の実現に向けた教頭の役割

▽ブロック課題＝北島武雄（紋別市潮見中）

　令和の日本型学校教育を具現化する教育課程の編成と教頭の関わり～主体的・対話的で深い学びの実現に向けた取組の具体

▼第３分科会

▽共通課題＝黒川正史（湧別町富美小）

　心身ともに豊かな人間性を育む教育の充実と教頭の関わり～９年間を見据えた小中連携の取組の推進と教頭の役割

▽ブロック課題＝鈴木理恵（遠軽町安国小）

　豊かな人間性と創造性を育み未来を拓く学校教育の創造と教頭の在り方～多様な子どもたちの学校生活を支える取組を通して

▼第４分科会

▽共通課題＝後藤亜希（北見市高栄小）

　危機管理における組織的な対応と教頭の関わり

▽ブロック課題＝豊口光宏（訓子府町訓子府中）

　魅力ある学校づくりと教頭の関わり　地域社会とのつながりと地域の教育力の向上について

(関係団体 2023-08-23付)