札幌市教委　教師夢道場　まず自分と向き合って　教職志望の市立高生５１人が演習等

（札幌市 2023-08-23付）

教師夢道場ｄｅｂｕｔ

　札幌市教委は８月上旬、市内のちえりあで５年度教師夢道場ｄｅｂｕｔを開催した。教職に興味を持つ市立高校生５１人が参加。演習やワークショップなどを通して、教員の仕事内容や魅力について理解を深めた。

　教員志望や教員に興味を持つ高校生を対象に、教師として働く魅力や教師になるための道のりなどについての説明、ワークショップなどを通して意欲向上を図るとともに理解を深めることが目的。

　冒頭、檜田英樹教育長が登壇し講話。

　自身が教員を志したきっかけや経験を振り返りながら、参加者に対し教員になった際には「自分が子どもだった時の感覚を忘れないでほしい」と強調。子どもが理不尽に感じる教師の行動などを理解する重要性を伝えた。

　また、日々の生活の中で心がけてほしいこととして「自分との向き合い方」を挙げた。子どもたちが自己有用感を高めるきっかけとなる機会が減少している中、多様な特性を持つ子どもたちがいることを踏まえ「子どもたちの良さを認めてあげるためには、まず自分自身の良いところや駄目なところを理解する必要がある」と述べた。

　続いて、教職員育成担当課の髙橋慶之研修担当係長が教員の仕事について説明したほか、平仮名の「す」の書き順・書き方を題材に、授業づくりを体験する演習を展開。参加者は「す」のつく言葉を想起させたり、書き順を大きな動きで示したりするなど子どもの“分かる”“できる”を引き出す手だてを考えた。

　また、教員を目指して日々実践に励んでいる道教育大学札幌校の学生３人が、大学で取り組んでいることや教員になるために心がけていることなどを紹介。

　「教員の仕事は授業だけではなく生徒指導も大事。そのために、セミナーなどに積極的に参加したり、サークル活動やアルバイトに取り組んだりして人との関わりを大切にしている」「自分がどんな教員になりたいか、考えを持っておいた方が良い。教員採用試験の面接や将来の教員人生で役に立つ」などのアドバイスを贈った。

　このあと「学校の先生の１日」をテーマにワークショップを実施。参加者は、小学校、中学校、高校のうち希望する校種２つのワークショップに参加した。

(札幌市 2023-08-23付)