十勝局　部活動地域移行支援チーム　合同実施の実態把握へ　初動苦慮の自治体に個別対応

（道・道教委 2023-08-23付）

　【帯広発】十勝教育局が立ち上げた部活動の地域移行に係るサポートチームは、管内自治体へのヒアリングを終え、支援の在り方を検討している。ヒアリングの結果を踏まえ、初動に苦慮する自治体にはサポートチームが個別に対応する予定。また、単独部活動・合同部活動の２軸で地域移行が進むことを想定し、管内における合同部活動の実態把握に努める見通しだ。

　道教委は本年度、部活動の地域移行に係る「部活動改革推進本部」の庁内設置とともに、各教育局に「部活動改革推進地方本部（サポートチーム）」を新設。サポートチームには、地域の実情把握や情報提供などによって支援体制を整備することを求めている。

　十勝局は４月中旬にサポートチームを立ち上げ、５月下旬から約２ヵ月にわたり管内各自治体に部活動の地域移行に係る現状や課題をヒアリング。結果を踏まえ、７月下旬の第２回会議では支援の方向性を話し合った。

　管内では約８割の自治体が年度内の検討組織設置を見込んでおり、既に初会合を開催した自治体もある。「行政と地域が共に方向性を確認するためにも協議会を立ち上げる必要がある」との考えから、初動に苦慮する自治体に向けて、サポートチームは情報提供や相談等によって個別の支援を行う見通し。

　また、単独部活動と合同部活動の２軸で地域移行が進む場合が想定されることから、管内における合同部活動や大会時のチーム編成などの状況を調査する必要性が挙がった。

　ヒアリングを通して、自治体から「ほっかいどう部活動サポーターバンクの活用方法」「外部指導者による指導中の事故等における責任の所在」「指導者の報酬や保険」などの質問が上がったことを共有。いずれも“指導者”が共通項となることから「指導者の確保が課題だが、待遇や大会参加等の情報が不透明で頼みづらい可能性がある」「指導者の立場や指導の方向性等を明確にする必要がある」と考えている。

　サポートチームは年度内に再度ヒアリングを行う予定。各自治体の進捗状況等を把握し、実態に応じて適切な支援を行えるよう随時検討を進める。

(道・道教委 2023-08-23付)