道教育振興会が教育フォーラム ポジティブな心構えを ストレスマネジメント主題に(関係団体 2023-09-12付)
みんなの教育フォーラム
道教育振興会(濱田美樹会長)は5日、札幌市立中島中学校を主会場として第27回子育てを深めるみんなの教育フォーラムをオンライン開催した。ココロの塾「笑華尊塾」代表の塩谷隆治氏が「誰でもできるストレスマネジメント」と題して講演。ストレスフルな状況であっても、ポジティブな言葉や笑顔で幸せを連鎖させ、子育てをより楽しむための心構えを紹介した。
同フォーラムは4年度、旧題「女性の視点から考える教育フォーラム」から名称変更し、より幅広く家庭教育や社会教育に生かすことを目指すもの。
今回の講話では、コミュニケーションに困難や不安を感じたり不登校に陥ったりする児童生徒数の増加を背景に、まずは周りの大人が元気・前向きになり子育てをより一層楽しむことができるようになることを目的としている。
この日は、教育関係者や学校PTAを中心に、会場28人とオンライン29人が参加した。
開会に当たり、濱田会長があいさつ。自尊感情や自己有用感を持てずに、悩み苦しんで心の居場所を求める児童生徒に対して「われわれ大人がどのように関わることが大切か、何ができるか、何をすべきかを一緒に考え学び合う機会にしよう」と呼びかけた。
塩谷氏ははじめに、教員時代の経験談を話した。赴任当時は生徒指導に奮闘し、怒ってばかりの毎日。先輩教員の言葉「大切なのは信頼関係」をきっかけに「教育現場に精神面から切り込んでいく必要がある」と決意し、15年間の教員生活に終止符を打った。
誰もが笑いながら前進できるように、ココロの塾「笑華尊塾」を立ち上げ、講師業を兼ねながら、現在はコミュニケーションスキル向上や元気アップできる活動に取り組んでいる。
現代は、旧来の意識を転換させて新たな意識を獲得することが求められるティール(進化型)時代であるとし「柔軟性、進化、学び続ける」ことをキーワードに、思い込みを外す重要性を説いた。
「人生最大の罪は不機嫌」「明るさが子どもや組織の可能性を引き出す」という言葉を信条に、元気になるための手法を紹介。落ち込んでも笑顔を絶やさない、楽しい動きをする、ののしり言葉を使わない、他人の短所に注目しない、過去を引きずらないことを話した。
反抗期の子どもとの接し方については、子どもは親の背中を見て育つことを前提とし、まずは親自身が躾の3原則(返事・あいさつ・履物をそろえる)を実践し、子どもに模範を示すことを助言。子どもを信じて「うまくいく、乗り越えられる」ことを伝える姿勢を呼びかけた。
塩谷氏は、元気の出る言葉遣いにも言及。事実とは異なることを仮定して後悔する「タラレバ」言葉ではなく、出来事を好意的に捉える「カラコソ」言葉に言い換える技術(リフレーミング)や、自分自身にポジティブな言葉をかけて「現在の自分は既に理想の姿になっている」と考える思考法(アファメーション)も共有した。
このほか、宝物ファイル認定講師の冨樫ちはる氏とネイチャー理論ライフコーチの安藤直子氏が、それぞれの観点から自己肯定感を向上させるための示唆を与えた。
参加者の代表からは「演題に難しそうな印象を抱いていたが、きょうから実践できることが多くあった。きょうから、子どもに信じるエネルギーを注ぐことに挑戦したい」と感想が寄せられた。
(関係団体 2023-09-12付)
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