がん教育推進へ道教委　外部講師の派遣開始　実践校・協力校６校に決定

（道・道教委 2023-09-20付）

　道教委は文部科学省の委託事業「がん教育等外部講師連携支援事業」の５年度実践校として、厚沢部町立厚沢部中学校など４校を決定した。本年度から外部講師の派遣を開始し、派遣先となる協力校として小樽市立長橋中学校、別海町立中西別中学校の２校を指定した。事業成果をもとに本道の広域性を踏まえたオンデマンド動画教材の作成に着手し、年度末の公開を目指して準備を進める。

　わが国におけるがんの死亡率は年々上昇し、昭和５６年以降、死因の第１位を占めている。令和３年には年間約３８万人と約３人に１人ががんで亡くなり、生涯のうち２人に１人が罹患すると推計される。

　中学校・高校の新学習指導要領ではがん教育に関する内容が充実されており、がん予防のための適切な生活習慣や、早期に異常を発見する健康診断・がん検診の重要性を示している。

　道教委においては文科省の委託を受け平成２６年度から「がん教育総合支援事業」を実施しており、先進的ながん教育を実施するモデル校を指定して学習指導要領に対応した実践研究や公開授業を実施してきたほか、がん教育の外部講師リストや実践資料の作成に取り組んできた。

　一方、がん教育の取組状況は地域によって差があり、地域の実情に応じた取組を一層推進するため、外部講師の派遣を開始。協力校における取組の成果を踏まえ外部講師を活用したオンデマンド動画教材を作成し、年度末の公開を目指して準備を進める。

　また、実践校の教員らを対象とする授業実践検討会議を新たに開催し、授業の効果の普及を図る予定としている。

　５年度実践校・協力校はつぎのとおり（全て新規）。

【実践校】

▼中学校

▽後志＝厚沢部町厚沢部

▽十勝＝本別町本別

▼高校

▽石狩＝札幌南陵

▽留萌＝羽幌

【協力校】

▼中学校

▽小樽市長橋

▽別海町中西別中

(道・道教委 2023-09-20付)