石狩管内 文科省・道教委指定事業 新しいかたちの学び授業力向上4市町で推進 武道モデル校にとうべつ学園
(道・道教委 2023-09-19付)

 石狩教育局は、5年度の管内道立学校・市町村における文部科学省および道教委の研究指定校をまとめた。文科省の6事業と道教委の18事業の計24事業。新しいかたちの学びの授業力向上推進事業に、千歳市、北広島市、石狩市、当別町の小学校、武道推進モデル校事業に当別町立とうべつ学園が指定された。札幌啓成高校ではスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の第3期指定を受けている。

 指定事業の概要はつぎのとおり。

◆文科省

▼スーパーサイエンスハイスクール(2~6年度)

▽指定先=札幌啓成高

 高校・中高一貫教育における先進的な科学技術、理科・数学教育を通じ、生徒の科学的能力および技能ならびに科学的思考力、判断力および表現力を培い、将来、国際的に活躍し得る科学的人材などの育成を図る。

▼特別支援教育総合推進事業

▽指定先=江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村

 発達障がいを含めて、全ての障がいのある幼児児童生徒の支援のため、就学指導コーディネーターによる就学指導・就学相談、外部専門家による巡回指導、学生支援員活用などを実施する。

▼スクールソーシャルワーカー活用事業

▽指定先=江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市

 問題を抱えている児童生徒に対し、教育分野に関する知識に加え、社会福祉等の専門的な知識・技能を用いて、児童生徒の置かれた様々な環境に働きかけて支援するスクールソーシャルワーカーを配置し、教育相談体制を整備する。

▼スクールカウンセラー活用事業

▽指定先=江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村

 児童生徒の臨床心理に関して、高度に専門的な知識および経験を有する人材をスクールカウンセラーとして公立学校に配置し、児童生徒へのカウンセリング、教育・保護者への助言等を行い、児童生徒の心の悩みの深刻化やいじめ・不登校等の問題行動の未然防止、早期発見・早期対応を図る。

▼地域ぐるみの学校安全体制整備事業

▽指定先=恵庭市

学校、家庭、関係機関が連携し、地域社会全体が一体となって、学校や通学路での児童生徒の安全を確保する体制を整備する。

▼切れ目ない支援体制整備充実事業

▽指定先=江別市、千歳市、恵庭市

 特別な支援が必要な子どもが就学前から社会参加まで切れ目なく支援を受けられるよう、体制の整備を行う自治体等のスタートアップを支援する。

◆道教委

▼退職教員等外部人材活用事業

▽指定先=江別市(中央小、上江別小、北光小、東野幌小、江別第一中、江別第二中、江陽中)、千歳市(桜木小、北栄小、高台小、千歳中、青葉中、向陽台中)、恵庭市(恵み野小、恵庭中、恵明中、柏陽中)、北広島市(大曲小、西の里小、西部中、大曲中、緑陽中、西の里中)、石狩市(花川小、緑苑台小、石狩八幡小、石狩中、樽川中)、当別町(西当別小、とうべつ学園)

 退職教員や社会人などを非常勤講師として配置、活用し、理数教育の充実、児童生徒の学力向上に資する。

▼新しいかたちの学びの授業力向上推進事業

▽指定先=千歳市(千歳小、緑小、北栄小、支笏湖小、高台小)、北広島市(西部小、大曲小、西の里小、大曲東小、緑ヶ丘小)、石狩市(花川南小、双葉小、南線小、紅南小)、当別町(とうべつ学園)

 児童生徒の学力向上に積極的に取り組もうとする複数の小・中学校に1人ずつ授業改善推進教員を配置し、その推進教員からなる「新しいかたちの学び授業力向上推進グループ」を活用することで、教員の授業力向上、学校全体の授業改善に取り組み、その成果を管内などへの普及に取り組む。

▼学校力向上に関する総合実践事業

▽地域指定=恵庭市(恵み野中、恵み野小、恵み野旭小)、北広島市(東部中、東部小、北の台小)

▽働き方事業指定校=北広島市(東部中)

 管理職のリーダーシップのもと、全教職員が一つのチームとなって包括的な学校改善を推進する学校モデルを提示し、実践の成果を普及・啓発するシステムを構築することによって、小・中学校の学校力向上を図る。

▼中1ギャップ問題未然防止事業

▽指定先=北広島市(西部中・西部小)

 小学校6年生が中学校に進学した際、社会的スキルが不十分などの個人的な要因あるいは、家庭的な要因などを抱えた子どもが学習環境や生活環境等の大きな変化に適応できないといった小・中学校間の接続の問題(いわゆる中1ギャップ問題)を解決するため、子どもの人間関係づくりの能力の育成や小・中学校間の連携を促進するとともに、家庭や関係機関との情報共有を図る取組などを実施する。

▼道ふるさと教育・観光教育等推進

▽指定先・実践校=江別市大麻小(アイヌ)、江別市文京台小(北方領土)、新篠津村新篠津中(観光)、千歳市千歳第二小(縄文)

▽指定先・協力校=北広島市大曲東小(アイヌ)、恵庭市柏陽中(北方領土)、当別町とうべつ学園(観光)、石狩市樽川中(縄文)

 道徳科、総合的な学習の時間、特別活動などで、アイヌの人たちの歴史・文化や北方領土の学習を取り上げたり、北海道の自然や文化、観光産業等の教育資源を活用したりすることによって、北海道について理解を深め、郷土に対する愛着や誇りを育むふるさと教育・観光教育の充実を図る。

▼体育専科教員活用事業

▽指定先=石狩市(緑苑台小)

 体育を専門とする教員を児童の体力向上に積極的に取り組もうとする小学校等に配置し、学級担任などとのチーム・ティーチングによる指導や授業づくりの支援等を行い、小学校教員の体育に関する指導力の向上や学校全体の体力向上の取組の充実を図る。

▼体育エキスパート教員活用事業

▽指定先・本務校=千歳市(北栄小)

▽指定先・兼務校=恵庭市(恵み野小)

 複雑市町村の小学校を巡回して体育授業の改善や授業改善の取組の支援、指導助言などを行う。

▼地域医療を支える人づくりプロジェクト

▽指定先・協力校=札幌東高

 将来における地域医療を支える人材を育成するため、医学部への進学を目指す道立高校の生徒に対して、地域医療の現状や医師という職業への理解を深める機会を提供し、地域医療を担う使命感を育成するとともに、教育課程や指導方法の改善・充実を図ることによって、進路希望の実現に向けた効果的な学習支援に努める。

▼帰国・外国人生徒等教育推進講師配置事業

▽指定先・配置校=石狩南高

 高校段階における日本語指導の充実を図るため、道立高校および中等教育学校の後期課程に在籍する帰国・外国人生徒等に対し、日本語指導を行うための帰国・外国人生徒等教育推進講師を配置する。

▼英語教育推進事業

▽指定先=千歳市(勇舞中、北陽小)

 学習指導要領等の趣旨を踏まえ、児童生徒に4技能5領域のバランスの取れた英語力を育むための指導方法等について実践研究を行い、その成果を普及することで英語教育の充実を図る。

▼学校種間連携サポート事業

▽指定先=石狩市(浜益小、浜益中)

 中学校区における育成を目指す資質・能力の設定および小・中学校の教職員・保護者・地域住民による共有、小・中学校9年間を通じた教育課程の編成・実施等学校種間連携による教育の質の向上を図る。

▼武道推進モデル校事業

▽指定先=当別町(とうべつ学園)

 日本型学校体育構築支援事業の多様な武道指導の充実および指導体制の強化に係り、外部指導者を派遣し、2つの武道の授業を推進する。

▼定時制・通信制パワーアップ事業

▽指定先=有朋高

 定時制・通信制課程においては、様々な入学動機や学習歴を持つ者が学んでいることを踏まえ、多様なニーズに対応した本道の定時制・通信制教育の改善・充実に資する実践研究を行う。

▼地学協働活動推進実証事業(道CLASSプロジェクト)

▽指定先=当別高

 地域と学校との連携・協働体制を整備し、活動を通じて「まち・ひと・しごと」と「学び」とのつながりづくりに貢献できるよう取組を実施する。

▼道実戦的安全教育モデル構築事業

▽指定先=千歳市(末広小、高台小、千歳第二小、富丘中)、恵庭市(柏小、恵庭中)

 防災教育、交通安全教育および防犯を含む生活上の安全教育等について、指導方法や教育手法の開発・普及、通学時を含めた学校における児童生徒等の安全確保体制の構築・普及および学校外の専門家による指導・助言等を行う取組を実施し、安全教育・安全管理の一層の充実を図る。

▼部活動指導員配置事業

▽指定先=恵庭市(4校)、北広島市(1校)、石狩市(2校)、道立学校(33校)

 部活動の顧問として技術的な指導を行うとともに、担当教諭などと日常的に始動内容や生徒の様子、事故が発生した場合の対応などについて情報交換を行うなどの連携を十分に図る。

▼教員業務支援員事業

▽指定先=江別市(江別第一小、江別第二小、豊幌小、江別太小、大麻小、対雁小、野幌小、東野幌小、大麻東小、大麻西小、中央小、大麻泉小、野幌若葉小、北光小、文京台小、いずみ野小、上江別小、江別第一中、江別第二中、江別第三中、野幌中、大麻東中、江陽中、中央中)、千歳市(千歳小、北進小、北栄小、末広小、緑小、千歳第二小、支笏湖小、日の出小、信濃小、高台小、東小、祝梅小、桜木小、向陽台小、北陽小、泉沢小、みどり台小、千歳中、北進中、富丘中、勇舞中)、恵庭市(恵庭小、柏小、和光小、松恵小、若草小、恵み野小、恵み野旭小、恵庭中、恵北中、恵明中、柏陽中、恵み野中)、北広島市(東部小、西部小、大曲小、西の里小、北の台小、双葉小、緑ヶ丘小、大曲東小、東部中、西部中、大曲中、西の里中、広葉中、緑陽中)、石狩市(石狩八幡小、花川小、南線小、花川南小、生振小、紅南小、緑苑台小、双葉小、浜益小、石狩中、花川中、花川南中、花川北中、樽川中、浜益中)、当別町(西当別小、西当別中、とうべつ学園)、新篠津村新篠津小、特別支援学校(札幌視覚支援、札幌聾、札幌養護、札幌養護共栄分校、真駒内養護、手稲養護、星置養護星置校舎、星置養護石狩紅葉山分教室、拓北養護、札幌伏見支援、札幌伏見支援もなみ学園分校)

 教員が児童生徒への指導や教材研究等に一層注力できる体制を整備するため、教員の業務支援を行う「教員業務支援員(スクール・サポート・スタッフ)」を札幌市立を除く市町村立小学校、中学校、義務教育学校、道立の中等教育学校および特別支援学校に配置し、もって学校における働き方改革を推進する。

▼学習指導員配置事業

▽指定先=江別市(21校)、千歳市(17校)、恵庭市(13校)、北広島市(12校)、石狩市(11校)、当別町(2校)、新篠津村(1校)、道立学校(26校)

 児童生徒の学習定着後に応じたきめ細かな指導や、新型コロナウイルス感染症対策を図るための少人数指導など、児童生徒の学びを保障する取組をサポートするため、学校教育活動を支援する人材を配置する。

(道・道教委 2023-09-19付)

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