恵庭市　いじめ防止基本方針改定案　いじめ見逃しゼロ徹底　人間関係構築能力等育成も

（市町村 2023-10-03付）

　恵庭市は、市いじめ防止基本方針の改定案をまとめた。法に基づくいじめの積極的認知「いじめ見逃しゼロ」の徹底や望ましい人間関係を構築する能力等の育成を図る取組の充実など１０項目を盛り込んだ。２０日までパブリックコメントを実施している。

　現行の方針は、平成３０年に策定したもの。これまで社会情勢が大きく変化する中、加除修正だけでは対応しきれない面が多くなっていることや、いじめ問題に関して道と市の方針の整合性を図っておく必要があることから、道いじめ防止基本方針を踏まえて、市でも方針を改定する運びとなった。

　改定の主なポイントとして、望ましい人間関係を構築する能力等の育成を図る取組の充実、いじめを生まない安全・安心な学校の環境づくりの推進、児童生徒の発達段階に応じたインターネットの適切な利用の推進など１０項目を設定。

　性的マイノリティーや多様な背景を持つ児童生徒等、学校として特に配慮が必要な児童生徒については、プライバシーに十分に配慮した適切な支援や保護者との連携、周囲の児童生徒に対する適切な指導を、組織的に行うこととした。

　いじめの未然防止のため、他者から認められていると感じることができる居場所づくりや絆づくり、性暴力防止に向けた「生命（いのち）の安全教育」を実施するほか、いじめ見逃しゼロに向けて「ＳＯＳの出し方に関する教育」の推進や定期的なアンケート調査などを行う。

　また、重大事態の調査については、市教委付属機関として「市いじめ問題調査委員会」を設置することを明記。適切な方法によって、事実関係を明確にするとともに、同種事態の発生防止に資することとした。

　２０日までパブリックコメントを実施しており、その後、基本方針を固めていく。

(市町村 2023-10-03付)