独自に探究的な学習の在り方研修会　協働の良さ実感させて　留萌局　道研職員が講義等

（道・道教委 2023-10-10付）

留萌局探究的な学習の在り方研修会

　【留萌発】留萌教育局は９月２９日、オンラインで局独自研修「主体的・協働的に学び続ける力を育む探究的な学習の在り方～総合的な学習（探究）の時間の授業づくりから考える」を実施した。管内小・中学校、高校、特別支援学校のミドルリーダーや管理職ら２０人が参加。講義や演習、協議を通して探究的な学習の在り方について理解を深めた。

　取組は、総合的な学習（探究）の時間における探究的な学習の在り方について理解を深め、教科等横断的な学びや児童生徒の主体的な学びの充実に向けた授業改善を進めるとともに、指導力の向上を図ることで各地域や学校における探究的な学習の充実に資することをねらいとしている。同局の独自研修として今回初めて実施した。

　あいさつに立った大城郁子義務教育指導監は学習指導要領から総合的な学習（探究）の時間の重要性に触れ「高校から逆算して小中の学びがあって高校の高度で自律的な探究が実現することを小・中学校の先生に意識してほしい。高校ではそのベースの上で探究の高度化・自律化を図ってほしい」と呼びかけた。

　続いて、道立教育研究所人材育成部の樋口かおり主査が「探究的な学習の在り方」について講義。総合的な学習（探究）の時間のねらいや探究的な学習過程について説明した。

　他者と協働して主体的に取り組む学習活動に触れ、人工知能にはない人間の強みとして「答えのない課題に対する目的に応じた納得解にたどり着くことができる」と説明。協働的に学ぶ意義として「多様な情報の収集ができる」「異なる視点から検討ができる」「相手意識を生み出したり、学習活動のパートナーとしての仲間意識を生み出したりする」の３点を提示した。

　また、児童生徒同士のみならず、先生や地域の人など大人との関わりで協働的に学ぶことで、考え方を広げることや社会参画の意識を高めることなどにつながることを説明。一人でじっくりと考える児童生徒や他者との関わりに困難を抱える児童生徒がいることに触れ「全ての児童生徒を同じ方向に導くのではなく、児童生徒なりに学ぶこと、協働的に学ぶことの良さを実感できるように工夫することが必要」と話した。

　このあと、校種別の部会で総合的な学習（探究）の時間の年間指導計画および単元の指導計画の在り方について講義や演習、協議を実施。全体会で樋口主査が校種別の授業づくりの実際について講義した。

(道・道教委 2023-10-10付)