函館大妻高　創立１００周年記念式典　新たな伝統の創造誓う　“手の文化”など継承し

（学校 2023-10-12付）

函館大妻１００周年記念式典

　【函館発】函館大妻高校（池田延己校長）は５日、同校で創立１００周年記念式典を挙行した。同窓生や来賓ら２５０人が出席し、伝統ある同校の歴史の節目を祝った。池田校長は創立者の思いを受け継ぐとともに、時代に応じた新たな伝統の創造を誓った。

　同校は大正１３年に現在の大妻女子大学である大妻技芸学校の唯一の分校として函館市内に設立。建学の精神「良妻賢母」と校訓「恥を知れ」、大妻魂「不撓不屈の精神」の３つの理念のもと、心身の健康や高い技術と深い知性、思いやりある優しい心を兼ね備える女子生徒の育成を目指した教育活動を推進。２万４０００人を超える卒業生を輩出している。

　式典前には、函館出身のピアニストの高美紀子氏が創立当初から現存する日本最古の「西川ピアノ」を演奏。１００年の軌跡をたどる写真をスライドショーで上映したほか、生徒が制作した衣装のファッションショー、吹奏楽部による演奏「さくらのうた」を披露した。

　式典では創立者の外山ハツ初代校長をはじめ関係者をしのび黙とう。池田校長は式辞で「１００周年の節目を迎えることができたのは、創立以来の諸先生や同窓生、地域社会の皆さまの深い理解と力添えのたまもの」と謝意を表明。「時代のニーズを取り入れ“手の文化”と“確かな技術の習得と伝承”にまい進していきたい」と力を込めた。

　来賓祝辞では、大妻学院理事長の伊藤正直氏、大泉潤函館市長、佐々木香ＰＴＡ会長が登壇した。

　生徒代表で生徒会長を務める小林千祥さん（３年）は「校訓や大妻魂の教えは、これからも受け継いでいかなければならない」と強調。「感謝の気持ちを忘れず、１００年の重みに思いをはせながら、伝統を受け継いでいきたい」と決意した。

(学校 2023-10-12付)