石狩南高放送局が製作　闇バイトの危険伝える　放送用に全道立高校に配布

（学校 2023-10-13付）

石狩南高・闇バイト防止へ放送用動画

　石狩南高校（原田稔朗校長）の放送局は３日、闇バイト防止対策に向けた校内放送教材を制作した。放送局員５人が警察官と闇バイトの危険性などについて話し合う様子を収録。制作したものは全道の道立高校に配布し、昼休みなどの時間を活用して放送してもらう。

　道教委と道警本部の連携事業で、道教委が同校に依頼し、実施することとなった。高校生が闇バイト防止対策に携わるのは初めて。

　シナリオは道教委が提供したものを利用している。①闇バイトとは②闇バイトの実態（手を出さないために）③闇バイトに巻き込まれないようにするために④被害に遭わないために―の４つの観点で構成。

　生徒と警察官がテーマごとに会話し、闇バイトの募集の手口や捕まった場合の罪状、闇バイトをやめようとした際に、個人情報を使って「本人や家族に危害を加える」などと脅迫されることを紹介した。

　放送局員は、約２０日間の練習期間で、闇バイトについての啓発資料を読んで勉強したほか、提供された原稿を校正して聞き手が理解しやすいものになるように制作に臨んだ。

　代表生徒は「少し聞いただけで内容が分かるものになるよう心がけた。聞き手は高校生なので、同年代を相手にすることで生まれる言葉の重みを生かし、どうにかして危険性を周知させたい」と意気込んだ。

　道教委生徒指導・学校安全課の前田高伸主幹は「高校生はこれからアルバイトをする人が多い。少しでも知識を持っていてくれれば、闇バイトの被害者を減らすことができるのではないか」と展望を見据えた。

(学校 2023-10-13付)