檜山校長会　教育研究せたな大会　学校改善と課題解決へ　４年ぶり懇談会など全体企画

（関係団体 2023-10-13付）

檜山校長会研究大会

　【函館発】檜山校長会（谷口光伸会長）は６日から２日間、せたな町ふれあいプラザで教育研究せたな大会を開いた。大会主題「ふるさと檜山に誇りをもち、自己実現に向けて、未来を切り拓く児童生徒の育成」のもと、教育懇談会を含めた全体企画を４年ぶりに開催。学校経営と教育課題の２つの分科会や校種別部会などを通して、新たな教育課題解決に向けた研究を深化した。

　「社会に開かれた教育課程の実現を目指し、地域とともに歩む学校づくりの推進」を研究の副主題に据えた本年度は、第１３次３ヵ年研究の１年目。同会では「組織マネジメントを生かした学校経営と校長の在り方」「教育を取り巻く多様な課題への適切な対応と校長の在り方」の２点を研究課題に設定し、ポストコロナ期をはじめとした新しい時代の教育課題に目を向け、管理職の資質向上を図るとしている。

　大会には会員をはじめとした管内の教育関係者４３人が参加。初日の開会式で谷口会長は、コロナ禍を経て再構築された学びや、ことしの記録的な残暑、ヒグマの出没など学校を取り巻く安全管理等に触れ「児童生徒や教職員の安全・安心を第一とした学校経営と適切な教育課程の管理改善に努めなければならない」と強調。

　４年ぶりの全体企画について「校長の果たすべき役割と機動性を追求する同会の根幹と言える場。組織マネジメントを生かした学校経営と教育を取り巻く多様な課題での適切な対応について、学校改善と課題解決に向けた道筋を見いだす研鑚の場となることを大いに期待する」と述べた〓写真〓。

　来賓祝辞では、檜山教育局の藤嶋泰道局長、管内教育委員会連絡協議会の桂田富次会長、高橋貞光せたな町長が登壇し、大会の成功を祈念した。

　講演では檜山局の藤嶋局長が「産学官連携とイノベーション」と題し、自身の行政経験をもとに産学官連携の意義や教育に関連する実践を説明した。

　科学技術イノベーションについて、スマートフォンや液晶大画面テレビの開発などを例に挙げ「技術革新だけではなく、価値の実用化が重要」「研究に関わる関係者がアイデアを出し合って取り組む、オープンイノベーションの考え方が必要」と解説。

　企業、研究機関、国や自治体からなる産学官連携の取組事例として、科学技術人材の育成に向けた青少年向けの体験型科学イベントの開催などを紹介し、子どもの好奇心や興味を育む指導、イノベーションの必要性、他業種と連携する意義について会員らに理解を求めた。

　分科会では上ノ国町立河北小学校の笹木央校長が「家庭・地域・異校種間の連携を図る組織マネジメントと校長の在り方」、乙部町立明和小学校の晴山泰文校長が「組織の活性化と教職員の資質向上を図る学校経営と校長の在り方～ＩＣＴ教育の推進と１人１台端末の活用を通して」について提言を行い、参加者で社会に開かれた教育課程や個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実を図るためのＩＣＴ活用を協議。

　せたな町立大成中学校の赤井優子校長による道中学校長会研究大会小樽大会での提言発表のほか、道小学校長会、道中学校長会との全体会を実施した。

　２日目の校種別部会では、働き方改革や部活動の在り方に関する方針の管内における運用など、今日的教育課題について活発な意見交流を行った。

(関係団体 2023-10-13付)