苫工高　創立１００周年記念式典　質実剛健の校訓　今後に　卒業生　技術立国日本支え

（学校 2023-10-19付）

苫工高創立１００周年記念式典

　【苫小牧発】苫小牧工業高校（諸橋宏明校長）が創立１００周年を迎え、１４日、同校体育館で創立１００周年記念式典が挙行された。記念事業協賛会（会長・田中稔㈱タナカコンサルタント代表取締役顧問）が主催。諸橋校長が式辞に立ち、創立当初からある質実剛健の校訓を今後の人生にも生かすよう生徒に呼びかけた。田中会長はあいさつで「卒業生は技術立国日本の近代化を支えてきた」と振り返った。

　同校は大正１２年に開校。昭和５８年に現在地に校舎が竣工した。現在では全日制で土木科、建築科、電子機械科、電気科、環境科学科、情報技術科、定時制では工業技術科を設置している。これまでの卒業生は２万８０００人を超える。

　創立１００周年記念事業では、生徒の要望を踏まえた事業、生徒が一部携わる事業を計画。１００周年記念碑の建立、各部活動への助成、体育館ステージ幕・遮光カーテンの更新、室内練習場の改修、実習材料費の援助など様々な事業を実施してきた。

　記念式典には、全校生徒、来賓、歴代校長、協賛会役員、篤志寄付者ら約８００人が出席。

　国歌斉唱、物故者に対する黙とうに続き、諸橋校長が式辞に立ち、創立当初からある質実剛健の校訓を今後の人生にも生かすよう生徒に呼びかけるとともに「１００周年を迎えた歴史や先輩が築いてくれた信頼、地域との深いつながり、本校の長い足跡を思い、支えられていることに感謝し、苫工生としてのプライドをあらためて持ってほしい」と述べた。

　続いて、田中会長があいさつし、開校当時の状況や同窓生の一人としての思いを伝え「卒業生は技術立国日本の近代化を支えてきた」と振り返った。また、記念事業について教育環境の向上、記憶に残ることなどの意図に加え、少子化の影響によって各高校の状況がいずれ厳しくなることが予想される中で「工業都市、苫小牧の唯一の工業高校として、学校を未来永劫残すという思いを内外に示すものであった」と紹介し、学校が未来永劫成長するよう期待を寄せた。

　来賓として、川端絵美道教委委員、岩倉博文苫小牧市長が祝辞を述べ、教育成果を地域に還元する取組や人材の育成に謝意を示した。記念事業目録贈呈、感謝状贈呈のあと、生徒代表として中村圭佑全日制課程前生徒会長があいさつした。

　記念式典のあと、同校卒業生ＥＸＩＬＥ　ＳＨＯＫＩＣＨＩさんが登壇し、生徒へメッセージを伝えた。

　続いて、校門前で、高さ約４㍍の記念碑「希望の丘」の除幕式を行った。

(学校 2023-10-19付)