札幌市　４年度各会計決算概要　一般会計　黒字６８億円　教育費は光熱費高騰で増

（札幌市 2023-10-23付）

　札幌市は４年度各会計決算の概要を公表した。一般会計は、歳入から歳出を差し引いた実質収支は６８億円の黒字となり、過去４番目の大きさとなった。教育費の歳出は、光熱費の高騰などによって３年度と比べて６・６％増加している。

　一般会計の歳入は３年度比５・３％減の１兆２２９８億円、歳出は同５・２％減の１兆２１８８億円だった。

　コロナ対策や物価高騰対策関連の決算額は１８９８億円。学校給食費の値上げ分の公費負担などに使われた。

　歳入のうち、地方交付税と臨時財政対策債の合計は前年度比１７・７％減の１６０７億円。市税収入は３・９％増の３４７６億円だった。

　歳出では、保健福祉費が３年度比２・３％減の５０８０億円で全体の４割を占めた。教育費は同６・６％増の４８０億円。電気やガスなどの光熱費の高騰や、学校施設の改築によって増加した。

　財政調整基金の４年度末残高は３１４億円。基金から３２億円を捻出し、実質収支の黒字分のうち３５億円を積み増した。５年度は９３億円を取り崩す予定で、年度末には２２１億円となる見通し。市は基金残高について１００億円を最低限維持する目標を掲げており、目標をクリアしている。

　借金に当たる市債残高は１兆９８１億円。前年度から０・２％減少したが「今後、施設建て替えの需要が増え、増加が見込まれるが、将来世代に過度な負担を残さないよう健全な財政運営を行う」（財政局）としている。

(札幌市 2023-10-23付)