道教委　高校生の資質・能力育成　教育課程　編成・実施へ手引　指導と評価一体化の事例等

（道・道教委 2023-10-31付）

　道教委は、５年度高校教育課程編成・実施の手引を作成した。各教科等における社会とのつながりを意識した探究的な学習、指導と評価の一体化を図る学習指導の実践を踏まえた指導と評価の計画例などを掲載。道教委は、同手引を活用して、生徒の資質・能力を育む効果的な指導の充実につなげるよう呼びかけている。

　ことし６月、教育振興基本計画が閣議決定され、コンセプトとして「持続可能な社会の創り手の育成」「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」が掲げられた。

　また、計画では、今後５年間の教育政策の目標の一つとして「イノベーションを担う人材の育成」を掲げ、基本施策として「探究・ＳＴＥＡＭ教育」の充実を取り上げている。

　５年度の手引では、これらを踏まえ、教育課程の編成に係る事項のほか、各教科等における社会とのつながりを意識した探究的な学習について掲載。また、指導と評価の一体化を図る学習指導の実践を踏まえた指導と評価の計画例を明記している。

　各教科のうち、保健体育では、外部講師と連携したがん教育の実践を紹介。学校においてがん教育を実施するに当たり、がん教育の目的や意義を地域・社会と共有し、がんに対する正しい知識が身に付くよう、がん専門医をはじめ、医療従事者やがん経験者等、学校外の人材と積極的に連携を図る必要性などを示している。

　道教委では、各学校において、生徒が各教科等のそれぞれの分野で、問題の発見・解決に必要な力を身に付けることができるよう、実社会、実生活に関連した課題などを通じて動機付けを行い、生徒の学びへの興味と努力し続ける意欲を喚起するよう周知。

　また、指導と評価の一体化を図るため、生徒一人ひとりの学習の成立を促すための評価という視点を一層重視し、教員自らの指導のねらいに応じて授業での生徒の学びを振り返りながら学習や指導の改善に生かしていくよう呼びかけている。

　手引は、道教委高校教育課のホームページで公開している。

(道・道教委 2023-10-31付)