外国籍児童生徒への日本語指導　ボランティアを初公募　札幌市教委　人材確保へ

（札幌市 2023-11-02付）

　札幌市立学校で外国籍の児童生徒に日本語を指導する人材の確保が課題となっている。市内では１８歳未満の外国人が過去１０年ほどで１・５倍近くに増加。市教委は各校の要望に応じて派遣する指導ボランティアの登録者を増やすために、本年度初めて公募を行う。

　住民基本台帳によると、１８歳未満の外国人は平成２４年１０月に９０４人だったが、ことしは１０月現在で１３４１人に増えた。

　市立学校への日本語ボランティアの派遣は、外国籍の子どもの増加に伴って平成１８年度に市教委が始めた。各校の要望に応じて、市民団体「札幌子ども日本語クラブ」（谷光代表）を通じて派遣。現在６４人が登録し活動している。

　開始当時は９校１２人が指導を受けたが、年々増え続けて４年度は６７校１１８人だった。本年度は１０月時点で１４１人で、今後も増える見通しだという。国籍も２０ヵ国以上で、母語も多様化している。

　このため市教委は、より多くの人員を確保するために公募も行うことを決めた。条件は、日本語教師養成講座を修了した人や日本語教育能力試験に合格した人。

　１時間当たり１０００円の謝金を支払う。

　市教委は「登録者が増えることで各地区の学校に派遣しやすくなる」と期待している。

(札幌市 2023-11-02付)