札幌藤野南小　藤野中教諭招き　中学校への架け橋に　音楽の乗り入れ授業実施

（札幌市 2023-12-08付）

　札幌市立藤野南小学校（米澤祐司校長）は１１月２８日、同校に藤野中学校の小南友飛教諭を招いて中学校音楽の乗り入れ授業を実施した。小学校での学びを発展させた鑑賞活動を通じて、中学校での授業への架け橋とした。

　藤野中学校区の目指す子ども像は「ふるさと藤野と共に生きる　あきらめずに努力する子　気持ちのよい挨拶をする子　心身が健康でたくましい子」。それぞれの教職員が小中の違いを共有し「９分の何年生」の子どもを育むという意識を持って、学びの積み上げを図っている。

　その一環で行った今回の授業では、６年生６１人に向けて小南教諭が音楽を担当。「音楽からイメージを膨らませよう」と題した鑑賞活動を行った。

　冒頭、ハクチョウ・ゾウ・ライオン・ウマを提示し「それぞれの動物をテーマにしたら、どんな音楽が流れてくるだろう」と発問。

　児童たちは、ハクチョウは「優雅で静か。落ち着いた音楽」、ゾウは「重たくてゆっくりな音楽」、ライオンは「勇ましいが激しい音楽」、ウマは「リズムが速くてスピード感のある音楽」と想像力豊かにイメージを膨らませた。

　小南教諭はカバレフスキーが作曲した組曲「道化師」から「ギャロップ」のオーケストラによる演奏を流し、どの動物がモチーフになっていると思うか、問い直した。タイトルの意味にも触れながら「この曲はウマが走る様子をイメージしている」と解説すると、児童たちはテンポやリズムの特徴的な変化から「競馬で１位を目指している」「ほかの動物に追いかけられている」「全力で走る、待機、を繰り返している」とさらに情景を思い浮かべた。

　小南教諭は「いろいろな楽器が演奏されているのも面白いところだよね」と鑑賞の楽しさを伝えたあとに「今、皆さんは音楽を聞いて動物をイメージすることができた。中学校では季節もイメージする」と内容を発展させた。「春といえば？」などと同様のプロセスを行うと説明し、中学での学びの一例を具体的に示した。

　最後に「部活動や勉強など中学校では楽しみなことがたくさんある。小学校での学習が大事になるので頑張って」と呼びかけた。

(札幌市 2023-12-08付)