教員の魅力知って　道教大函館で志願者セミナー　教員が実体験など講話　道教委

（道・道教委 2023-12-22付）

教員志願者セミナー

　【函館発】道教委は１５日、道教育大学函館校で教員志願者セミナーを開いた。道教委の職員や学校現場で働く教員が講師を務め、近年の教育情勢や実体験から見える教員の魅力をアピール。教職を志す学生らに対し「残りの大学生活で様々な経験を積み、社会に必要なスキルを身に付けて」とアドバイスした。

　採用に関する説明や現職の教員による講話を通して、教職に対する意欲・情熱の醸成を図ってもらおうと、渡島教育局主管で例年同大の３年生を対象に実施しているもの。

　セミナーには学生７０人が参加。道教委教職員育成課の石垣友和主任指導主事が道内を取り巻く教育情勢の課題や成果、道が求める教員の育成指標を説明した。

　先輩教員の体験談では、函館市立柏野小学校で勤務する櫻田夏央教諭が講師を務め、教員に求められる能力や学生生活で取り組む経験を伝えた。

　小学５年生の担任を持つ櫻田教諭は「心身共に成長が感じられる高学年は児童の学力差も発生しやすい」とし、授業改善に一層力を入れていることを紹介。「ＩＣＴ活用能力の向上をはじめ、教員も学び続けることが大切。子どもだけではなく様々な人と関わるためコミュニケーションや見通しを持つ必要性がある」と述べた。

　学生生活においては「自分の強みを探しておくことが大切。様々な情報に対するアンテナを高め、自身をコントロールできる能力を身に付けて」と呼びかけた。

　渡島局の早坂洋次郎義務教育指導班指導主事は教員のやりがいについて「日常の授業で子どもたちの達成感や充実した表情を見ることができる」と強調。「普段の授業とは異なった場面で保護者や地域の人たちに学習成果を発表する学校行事は、児童生徒の新たな強みを発見できる」とし、様々な場面で多様な人と関わりながら子どもの豊かな成長を育むことのできる教職の魅力をアピールした。

　「大学生活では子どもの良さや可能性に着目し、様々な体験に挑戦しながら真摯に学び続けてほしい」とエールを送った。

(道・道教委 2023-12-22付)