道立生涯学習推進センターが研修会　情熱を持って指導を　日高青少年の家・石山氏招き

（道・道教委 2023-12-20付）

大人の背丈を足の裏で超す「フットタワー」

　道立生涯学習推進センター（伊藤直人所長）は１４日、第３回社会教育スキルアップ研修会を開いた。国立日高青少年自然の家主任企画指導専門職の石山浩幸氏が「参加者がなぜか動きたくなるテクニック～コミトレの効果から」と題して講義と演習。社会教育に携わる参加者１３人が指導者としての実践力を身に付ける一助とした。

　研修会は、地域住民の学び合いや参加者同士の議論を活性化させるために活用できる集団づくりのコミュニケーショントレーニング技法を学ぶとともに、実践に向けた意識を高めることを目的としている。

　道内各地から、社会教育主事や教育委員会職員、教職員ら１３人が参加した。

　学校の宿泊学習等で仲間づくりプログラムを指導する石山氏が講師を務め、アイスブレイクから課題解決の段階まで集団を変容させる技法について講義と演習を通して解説した。

　アイスブレイクのあと、ボールを投げ合う他己紹介やダンスなどのレクリエーションを通じて、積極的に名前を呼び合える環境づくりを実践。

　講義では「参加者が動きたくなるファシリテーション」について①集団で安心してアクションできる雰囲気づくり②モチベーションのマネジメント③参加者アセスメント―の３つの要点に基づいて話した。

　①では、子どもの主体性を引き出す雰囲気づくりの重要性を説いた。指導者として「自己決定・有能感・受容感を持てる声がけを意識することが大切」と訴えた。

　②において、子どものモチベーションと集団全体の団結度には敏感に反応するよう呼びかけた。

　③として、参加者のつぶやき・表情・行動から“望んでいること”を推測し適切なアプローチができるよう、声がけの引き出しを増やしておく重要性を説いた。

　２度目の演習に移り、参加者はフラフープ知恵の輪とフットタワーに挑戦。学んだことを意識しながら協力し合って、全員で課題をクリアした。

　石山氏は、メラビアンの法則を引用し「指導者の表情、身ぶりが最も印象に残る。理論や座学も大切だけれど、まずは情熱を持って指導に当たって」と締めくくった。

　閉会に当たり伊藤所長が「久しぶりの対面で、体を動かしながらコミュニケーションを学べた。今後も面白い研修を提供するので、ヒントとして活用してほしい」とあいさつした。

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石山氏が参加者の主体性を引き出す方法を伝授

(道・道教委 2023-12-20付)