教員採用選考を早期化・複線化　道・札幌市で特別検査開始　出願者９割が大学３年生

（道・道教委 2023-12-20付）

教員採用早期化

　道教委・札幌市教委は１７日、教員確保に向けた初の試みとして、７年度公立学校教員採用候補者選考の前倒し選考を札幌西高校と市立札幌開成中等教育学校で実施した。当初の想定を上回る１１７３人が参加し、出願者のうち大学３年生が９割を占めた。結果は６年１月３１日に公表する。

　民間企業の就職活動が早期化する中、文部科学省が提供する問題を活用し、教員採用選考検査の早期化と複線化を図る試み。合格者は例年６月に行う第１次検査の教養検査が免除される。未受検・不合格の場合でも本検査は受検が可能。

　道の特別検査の出願者数は７６３人。うち７４１人が試験に臨んだ。区分別にみると小学校２０７人、中学校２４６人、高校１６５人、特別支援学校３３人、養護教諭９３人、栄養教諭１９人。大学３年生の出願者数は６９８人となった。

　札幌市では小学校・幼稚園区分が１７４人、中学校・高校が２１４人、特別支援学校が２２人の計４１０人が出願し、３９６人が参加。大学３年生の出願者数は３６３人。

　道教委・札幌市教委の関係者は「予想を上回る出願数だった」と口をそろえる。多くの大学３年生が早期の受検を選択したことから、今後の教員の確保に期待を寄せている。

　来年度以降は、問題を提供する文科省の対応、出願状況や選考検査全体の改善を踏まえ検討する。

(道・道教委 2023-12-20付)