道内　対策済み９４・３％　通学路の交通安全取組状況　年度末までに完了を　文科省

（道・道教委 2023-12-19付）

　文部科学省が１５日に発表した通学路における合同点検の取組状況（９月末時点）によると、札幌市を含む道内で交通安全上の対策が必要とされた延べ１８４５ヵ所のうち、９４・３％で対策が完了したことが分かった。教育委員会、道路管理者、警察の各機関において、５年度末までに全ての対策の完了を求める。

　３年６月、千葉県八街市で下校中の児童の列にトラックが衝突して５人が死傷する事故の発生を受け、全国で実施した通学路の合同点検とその後の取組状況をまとめたもの。

　道内全体では延べ１８４５ヵ所の対策必要個所があり、このうち１７４１ヵ所で対策が完了。暫定的な対策を含めると１８３１ヵ所で対策が完了した。

　実施機関別にみると、教育委員会・学校の所管分では１６３４ヵ所中１６３１ヵ所において、安全教育の徹底、ボランティアなどによる見守り活動、通学路の変更などの対策を講じた。

　道理管理者においては、４９０ヵ所中３８４ヵ所で歩道の設置・拡充、防護柵の設置などを実施した。

　警察の所管分では、２９９ヵ所中２９８ヵ所で信号機の設置、速度規制などを実施済みとなっている。

　文科省は各自治体の関係者に対し、地域住民らの協力を得るためにも、通学路交通安全プログラムの内容や対策必要個所の一覧をホームページなどで公表するよう要請。学校においては、交通安全指導を徹底するとともに、危険個所で注意すべきポイントを保護者・地域ボランティアと共通理解を図るよう求めた。

　道警によると、令和４年中に交通事故で負傷した子ども７４５人のうち２人が死亡。各年代を通じて自転車事故が多いほか、交差点での事故が多い特徴があり注意を呼びかけている。

(道・道教委 2023-12-19付)