文化庁 6年度予算案 文化部活動 地域移行へ 実証事業を推進 学校芸術鑑賞・体験活動も
(国 2024-01-10付)

 文化庁は6年度当初予算案を公表した。デジタル庁一括計上分を含む総額は、前年度比0・1%増の1062億円。学校における文化芸術鑑賞・体験活動を推進するほか、文化部活動の地域移行に向けた実証事業に係る運営団体・実施主体等の体制整備、指導者の確保などに必要な経費を措置した。

 教育関連の主な事業をみると、学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業に55億4600万円を計上。国が一流の文化芸術団体を選定し、小学校・中学校・特別支援学校等における実演芸術公演を実施するほか、小・中学校、高校等において、芸術系大学等と連携し、芸術系教科等を担当する教員等向けに実演鑑賞などを含む実践的な研修を行うことで教員の資質・能力の向上、芸術教育の充実につなげる。

 5年度補正予算で6600万円を措置した部活動の地域移行に向けた実証事業等には、1億4500万円を配分。各都道府県・市区町村の地域文化芸術活動の推進体制等のもとで、コーディネーターの配置を含む運営団体・実施主体等の体制整備、指導者の確保、参加費用負担への支援等に関する実証事業を行い、国で事業成果の普及に努めるとともに、全国的な取組を推進する。

 文化部活動のうち、休日の活動日数・時間が多い吹奏楽部等に対して、子どもたちが身近な地域で質の高い多様な文化芸術活動の機会を確保できるよう、全国的な規模の文化芸術団体等を中心として地域移行等の課題へ取り組む実証事業を実施。また、事業成果の普及方策、地域クラブ活動の整備の進展に伴う新たな課題の整理・解決策の検討、運営形態の類型や分野ごとの地域クラブ活動のモデル・プロセス、組織マネジメント等の分析・検証を行う。

 中学校の部活動指導員の配置支援事業には、3億3800万円を充て、各学校や拠点校に部活動指導員を配置し、教師に代わる指導や大会引率を担うことで生徒のニーズを踏まえた充実した活動を進める。

 このほか、伝統文化親子教室事業に14億8900万円、全国高校総合文化祭に係る経費として1億400万円を措置した。

(国 2024-01-10付)

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