札幌市　１定補正予算案　こども誰でも通園制度　試行実施へ　学校新増築、改修に計７１億

（札幌市 2024-01-31付）

　札幌市は３０日、２月１４日開会の第１回定例市議会に上程する５年度補正予算案を発表した。一般会計の補正額は１５億２７２０万円。市街地再開発事業の先送りや新型コロナウイルス感染症の５類移行などによって減額補正した事業が多かったため、補正額は少額となった。教育関係では、学校新増改築に２６億１７００万円、学校施設改修に４４億９４００万円を計上し、６年度予算と合わせて一体的に執行する。このほか、こども家庭庁が掲げる「こども誰でも通園制度（仮称）」の試行実施に向け６５００万円を盛り込んだ。今回の補正によって、一般会計の総額は１兆３１２１億８８６９万円となる。

　国の補正予算に関連し、６年度当初予算案でも計上した学校新増改築と学校施設改修の追加分を補正した。

　学校施設改修のうち、学校施設バリアフリー化整備には１億４６００万円を充て、２５校でバリアフリートイレ整備、スロープ等を設置する。冷房設備整備には、９校分の整備費として２億１６００万円を措置した。

　このほか、子どもの性被害防止に向け、障がい児利用施設、児童会館、保育施設にプライバシー保護のパーティションや記録用カメラを設置するための費用を補助する。障がい児利用施設で３２００万円、児童会館で２１００万円、保育施設で１９００万円を盛り込んだ。

　オリンピック・パラリンピック基金の廃止に伴う取り崩し分や決算余剰分計１３６億２００万円をまちづくり推進基金へ造成。将来の学校や公共施設等の更新時の財源として活用する。

　教育関連の主な事業はつぎのとおり。

▼障害児通所事業所等性被害防止対策設備等補助金＝３２００万円

▼児童会館等性被害防止対策設備等支援＝２１００万円

▼保育施設等性被害防止対策設備等支援＝１９００万円

▼こども誰でも通園制度試行実施＝６５００万円

▼学校施設新築追加＝１億３００万円―義務教育学校定山渓学園、真駒内地区新設義務教育学校

▼学校施設改築追加＝２４億４４００万円―本町小、東山小、発寒中

▼学校給食施設整備追加＝７０００万円―琴似中央小

▼学校施設改修等整備追加＝５億１０００万円―非構造部材耐震化３０校

▼学校施設リニューアル改修追加＝２４億３８００万円―屯田南小、幌北小、みどり小、清田小、幌東中

▼学校施設バリアフリー化整備追加＝１億４６００万円―バリアフリートイレ、スロープ等の設置計２５校

▼学校施設照明器具ＬＥＤ化改修追加＝１１億８４００万円―校舎３４校、屋内運動場２校

▼学校施設冷房設備整備追加＝２億１６００万円―９校

(札幌市 2024-01-31付)