札幌市教委　７年度教員採用検査　退職教員選考を新設　正規の勤務実績で１次免除

（札幌市 2024-02-05付）

　札幌市教委は、７年度教員採用選考検査（札幌市採用希望）で退職教員特別選考を新設する。市立幼稚園・学校で正規教員として勤務実績があった者などが対象で、第１次検査における全ての検査を免除。育児や介護などの理由で退職した教員の復職を後押しする。このほか、昨年１２月に実施した前倒し選考の合格者を対象とした特別選考の新設、臨時教員特別選考の資格要件拡大などの変更点を示した。

　市教委によると、育児や介護など家庭の都合で中途退職する教員が増加傾向にあるという。

　状況が落ち着いたタイミングで復職を目指すケースもみられることから、こうした人たちの経験を考慮し、受検に係る負担を軽減するため新たに退職教員特別選考を導入した。

　対象は、市立幼稚園・学校で正規教員だった経験があり、退職日が平成２７年４月１日以降の者。出願しようとする受検区分において、育児・介護・病気等による休務期間を除き５年以上の勤務実績があることが要件となっている。

　該当する場合、教養検査をはじめとする第１次検査の全検査が免除される。

　このほかの変更点として、昨年１２月に初めて実施した教員採用候補者前倒し選考の合格者のみ出願できる選考区分を新設。第１次検査の教養検査が免除される。

　臨時教員特別選考については、資格要件のうち勤務実績の期間を「２４ヵ月以上」から「１２ヵ月以上」に変更した。

　加点制度については、中学校・高校教諭区分において、受検教科以外の教科の中学校教諭普通免許状または高校商業の普通免許状を所有している場合、第１次検査の総合点に新たに５点を加点。また、中学校美術・技術・家庭の普通免許状を所有している場合の加点数を５点から１０点に引き上げる。

　第１次検査は６月１６日、第２次検査は８月２～４日に実施。詳細は、３月下旬に公表予定の実施要領で周知する。

(札幌市 2024-02-05付)