札幌市中央図書館　キャリア教育　本で調べて夢に近づけ　澄川小に元日ハム谷口氏ら

（札幌市 2024-02-06付）

　札幌市中央図書館は、小中学生向けキャリア教育事業を各実施校で順次開催した。２３日に実施した澄川小学校（附田裕哉校長）には、元日本ハムファイターズ選手の谷口雄也さんが来校。将来の夢に近づくため、本を読んで調べる大切さなどを伝えた。

　事業は、子どもの読書チャレンジプロジェクトの一環。図書館等を活用した調べ学習活動の推進、児童生徒への進路探究学習の支援などを目的としている。

　本年度は、平岸小学校、澄川小、南小学校の３校を実施校に指定し、小中学生に人気の職業に就いている人を講師に迎えた職業講話などを展開した。

　澄川小には谷口さんと、司会者として活躍する黒部美登さんが来校。総合的な学習の時間の一環として、６年生９９人を対象に実施した。

　小学校３年生から野球を始めた谷口さん。いつもけんかなどで太刀打ちできなかった兄に負けたくないという思いがきっかけだったという。

　まだインターネットが発達していなかった当時、テレビや本を見てフォームなどを研究していたと振り返った。「今はレクチャー動画などがあふれていて繰り返し見られるが、当時は見逃すと分からなくなってしまうので目に焼き付けようと一生懸命見ていた」と話した。

　将来の夢やなりたい姿について様々な情報に触れる中で「まずは興味を持つことが大事」と強調。例として“お嫁さん”が夢だった場合、親が普段どんなことをしているのか観察するなど「身近な生活の中にヒントはたくさんある」とアドバイスした。

　また、本を読んで調べる重要性を強調し「紙の本は印象に残りやすく、インターネットにはない良さがある」と伝えた。

　このほか、過日大谷翔平選手から寄贈されたグローブを使って児童たちとキャッチボールなどを行った。

　同校は今後、学校図書館などを活用しながら将来についてまとめる活動を進める予定だ。

(札幌市 2024-02-06付)