札幌市教委　いじめ事案対応強化へ　児童生徒担当課長　２人体制に増員　重大事態認定までの初動等担当

（札幌市 2024-02-27付）

　札幌市教委は、いじめ事案への対応強化に向け、６年度から児童生徒担当課長を１人増員し２人体制とする方針だ。新たに配置する課長は、いじめ重大事態認定までの初動対応などを担う予定。課長の業務を分担することで、早期対応や業務の効率化などの実現を目指す。

　３年に市立中学校で発生したいじめ重大事態を受けた対応。担当課長の業務を分担することで、いじめ事態への速やかな対応の実現、業務効率化を目指す。

　新たに配置する課長には、教員経験者を任用する予定。いじめ重大事態の疑いのある事案が発生した場合の初動対応を担う。このほか、各学校のいじめ対策組織の進捗管理、いじめの再発防止に向けた研修の実施など、主に学校相談支援担当係の業務を所管する想定だ。

　いじめ重大事態認定後の対応は、現在配置している課長が担当。市児童等に関する重大事態調査検討委員会の事務などを行う。このほか、スクールカウンセラー活用事業、６年度から導入予定の「心の健康観察」アプリの活用など、主に児童生徒担当係の業務を所管する予定。

　部活動の安全指導、学校安全・防災教育などの業務は、引き続き現在配置している課長が担うこととしている。

　開会中の第１回定例市議会に提出した市職員定数条例の改正案に盛り込まれており、可決されれば４月１日から新体制がスタートする。

　５年度に新設した学びのプロジェクト担当課長の定数化を含め、市教委職員の定数は２人増員し２９６人となる。

　このほか、児童生徒担当係の係長職（指導主事）を１人増員する予定だ。

(札幌市 2024-02-27付)