札幌市教委　熱中症対策参考資料　警報時　体育等原則中止　危機管理マニュアル改善を

（札幌市 2024-02-26付）

　札幌市教委は、市立幼稚園・学校における熱中症対策の参考資料を作成した。熱中症警戒アラートが発表された場合、体育授業、屋外での活動、運動部活動を原則中止することなどの対応を提示。市教委は資料を踏まえ各園・学校の危機管理マニュアルの見直し・改善を図るよう呼びかけている。

　昨夏の猛暑を踏まえ、これまでに通知した具体的な熱中症対策や発生時の対応などを取りまとめたもの。資料を参考に各園・学校が自校の危機管理マニュアルの見直し・改善を図り、市全体として熱中症事故を減少させることを目的としている。

　熱中症の予防に向けて、日頃から児童生徒等の健康観察と異変時の早期発見・早期対応に努めることなどを基本として日常の熱中症対策の項目を掲げた。

　水筒の持参を可とするなど、適切な水分補給や休養を取ることができる体制づくりを要請。水筒の中身は、茶やスポーツドリンクも認めるなど過度な制限を講じないよう求めている。

　電動ファンやネッククーラーなどの冷却用具の使用等についても柔軟に対応するよう求めている。

　教育活動については、熱中症警戒アラートが発表された場合、体育授業（屋内および水泳を含む）、屋外での活動、運動部活動、熱中症発生リスクが高い文化部活動を原則中止するよう示している。

　教職員についても適度な水分・塩分の摂取、高温多湿な場所での長時間作業を避けることなどを求めている。

　また、熱中症が疑われる症状が見られた場合に迅速かつ的確な応急処置ができるよう、緊急時の役割分担を定め共通理解を図る、緊急時の連絡先などを掲示する、応急手当や救命措置等に関する講習を行う、事前に現地消防組織や医療機関と連携しておくなどの校内体制整備の取組を示した。

　市教委は例年５月ごろ、学校教育活動等における熱中症事故防止について通知しており、これを受け、各学校における日常的な熱中症対策、体育や部活動の対策などについて事前に保護者へ周知するよう呼びかけている。

(札幌市 2024-02-26付)