教育振興基本計画案　子の声等　エアコン早期設置を　端末活用授業増やして　札幌市教委

（札幌市 2024-02-29付）

　札幌市教委は、第２期教育振興基本計画案に対するパブリックコメント、キッズコメントを公表した。キッズコメントは１０２７件が寄せられ「エアコンを早く設置してほしい」「クロームブックを使った授業を増やしてほしい」など様々な声があった。

　計画案は、昨年１２月に公表。市の教育が目指す人物像「自立した札幌人」のもと、今後１０年間で進めていく基本的方向性や施策を示した。

　昨年１２月２５日からことし１月２５日までの１ヵ月間、パブリックコメントとキッズコメントを募集。パブリックコメントは６人から２４件の意見が寄せられた。

　キッズコメントは、市内の小中学生８０５人から１０２７件が寄せられた。新たに１人１台端末から投稿できるようにしたことから、現行計画策定時より多くの意見が集まったという。

　パブリックコメントの内容をみると「子どもの権利について、大人が理解する機会を」「障がいがあっても、年をとっても、人のために行動でき、喜びを実感できる人に育ってほしい」「性教育を全ての子どもに、それぞれの理解に合わせて行ってほしい」「男女共同参画目線での防災教育を実施してほしい」など、多様性に関する声が多く上がった。

　キッズコメントでは「エアコンを早く設置してほしい」「エアコンを全教室に設置してほしい」など暑さ対策に関する意見が、類似意見を含めて６０件程度寄せられた。市教委は、９年度までに全市立幼稚園・学校の普通教室等にエアコンを整備する方針であると回答した。

　このほか「クロームブックを使った授業を増やしてほしい」「全ての教科でデジタル教科書にしてほしい」などＩＣＴ活用に関する意見が４０件程度、「校則を減らしてほしい」など校則に関する意見が５０件程度寄せられた。

　計画案は２６日の第４回教育委員会会議で承認され、３月下旬ごろに市ホームページで公表するとともに、各学校に発出する予定。併せて、概要版と小中学生向けの簡易版を作成することとしている。

(札幌市 2024-02-29付)